Ken Yokoyama VS NAMBA69 Release Interview!!

Interview vol.02

-- あれだけのツアーを終えたあとに、よくすぐに気持ちを切り替えてそれぞれのバンドに向かえたなと感心してましたけど、むしろ今回のスプリットが2人をそうさせてたんですね。

横山 そう。だってあそこで止まっちゃったらただの仕事しないおじさんじゃん(笑)。まあ、仕事とは思ってないけどさ。でも俺も、ツアーが終わったあと、地元の友達から「お前、ちょっと燃え尽き症候群だな」って言われたよ。ちょっと様子がおかしかったみたい。ツアーが12月14日に終わって、年内は気を休めようって思ってたんだけど、思いのほかぽかーんとしちゃってたみたい。まあ、燃え尽き症候群って言うと語弊があるかもしれないけど、「気が抜けてるな」って。でもそれぐらい、今思い返してもいいツアーだったよね。

難波 うん。さっきツネちゃんには申し訳ないって言ったけど、ケンくんがこのスプリットの電話をくれたとき、「ツネちゃんにはもう話を通してるんだよね」って言っててさ、それが渋いし、優しいなって。

-- それは本当に渋いっすね!

難波 でしょ~? 

横山 俺たちにとって、Hi-STANDARDは避けては通れないじゃない。Hi-STANDARDっていうのは、マジで日本一のバンドだと思うし、KEN BANDもNAMBA69もどうしたってそこの影響からは逃れられない。でも、ポジティブに考えるとでっかいファミリーでもあるわけ。親分集が集まるだけじゃなく、みんなで集まるところでもあるっていうか。今回ツネちゃんはいないけどさ。でも、今日も昼にツネと電話して、「今日、ナンちゃんと取材受けてくるんだよね」って話したら、「いいね!」って言ってもらえたよ。

-- いい話です。

横山 「じゃあ、ツネちゃんもドラム叩いてよ!」とかお客さんはリクエストするかもね。「1曲でもハイスタやってくれないかなぁ」とか。絶対にしません!(笑)でも、ツネちゃんもその場にいてくれたらうれしいよね。

難波 うれしい。ライブに来て欲しい。

横山 ステージ脇でも、会場の一番後ろでもいいからさ、見ててくれたらうれしいね。

-- エモいわぁ。

横山&難波 エモいねぇ。

横山 みんな苦しい思いをして、みんな困って、みんなケンカして、みんなわけ分かんなくなって。でもさ………こうなると全部オッケーだよね。

-- そうなんですよねぇ。

難波 18年。

-- ハイスタが止まってから18年。

難波 あのとき、俺たちの心のどこかで何かが壊れて、めちゃくちゃ大変な目にあって。そんな様子を見てた人たちが俺たちの動きを知っていい感じになってくれたらなってどこかで思ってるところもあるけど……それはもう、自然に届けばいいかな。活動休止中は各々大変だったけど、楽しいこともあったわけじゃん。ものすごく色々なことがあったわけじゃん。それも含めて、まだ何かが起ころうとしてるわけじゃん。その感じってすごいなって思うよ。

-- うんうん。

横山 俺とナンちゃんの関係ってもう、30年弱だからね。

難波 そうだよねぇ。

横山 ……あ、よし分かった! 思い付きだから、みんなへのメッセージとは言えないけど……俺たちみたいな経験を踏まえた上で、「みんな、ケンカするなよ」とは言いたくない。むしろ、すりゃいいじゃんって思う。でも、「人生何があるか分からないぜ」とは言いたい。

難波 ホントだね。バンドマンでもいっぱいいるじゃん。仲違いとかで解散しちゃって、別々になって。そういう人たちに「あんなふうにもなれるのか」って思ってもらってもいいし。

横山 憎み合いたければ憎み合えばいいし、刺し合いたければ刺せばいい。やれよって感じ。俺たちはお互い距離を取って、ちょっと悪口言い合うぐらいで済んだぜっていう(笑)。

難波 でも、タイトルの通り、これが本当のところの一番のバトルなわけでさ。お互いの道を歩んできた同士の勝負なわけじゃない。こんなにいい勝負はないよね。

横山 俺、ナンちゃんにそんなプレッシャーかけられたら、ギター空振りするぜ?(笑)

難波 いやぁ、でも、本当にそういう作品になってると思うし、ライブもそうなると思う。こんなに楽しい勝負ってないよ。音楽っていいねって思った。マジですごいなって。

横山 ね、うん。

-- みんな、音楽を諦めなかった。

難波 そうだね。音楽をやってたもん、ツネちゃんも。やっぱり好きなんだね。

-- これは誰か1人の思いだけでは起こらないことですし。

横山 みんな諦めなかった。で、今思うんだけど……3人ともお互いのせいにしてない。それはすごく感じる。活動停止したことに対しても「アイツがああしたからだ」「アイツがああだったからだ」みたいなことは言わない。去年1年を通して分かったけど、誰のせいにもしてない。「あれはしょうがなかったんだ」ってみんな普通に思えてるし、お互いその時期のことを憎んでない。

難波 もう「人」の問題じゃないんだろうね。そういう流れっていうか、運命っていうか。そして今、ここからまた何かが生まれて。

横山 想像もしないことが……とか言ってるけど、これで打ち止めだったりして(笑)。逆さに振っても何も出てこなくて、「ハイスタでアルバム出すしかないかなぁ、あと5年後かなぁ」みたいな(笑)。

-- まぁ、そうなったらそれはそれでいいですけどね。

横山 まぁね! そうだね。なんでもいいね!(笑)

難波 うん(笑)。ウケるな~!

-- 俺、この作品を語る上での言葉がちゃんと浮かんでこない。「エモい」「渋い」「熱い」しか出てこない。

横山 もしかしたら言語化できない感情なのかもしれないね。

-- こんな経験を今までにしたことがないから。

難波 そうかぁ。人生ってすごいよね。

-- みんな健康で、みんな同じようなテンションで音楽活動を頑張っているっていうのもなかなか難しいことだと思います。メンバーによっては活動のペースを落とすパターンだってあり得たわけじゃないですか。

横山 うんうん。あと、KEN BANDを大事にしたいっていう俺の気持ちを2人が理解してくれたこともデカいかな。

難波 そうだねぇ。Hi-STANDARDがちゃんと活動していくムードになったとき、そのことが大前提としてあったもんね。

横山 うん。俺は「KEN BANDがやりたい」ってことを2人にしっかり打ち出した。でも、それを受け止めるのは大変だったと思うんだよね。「なんでお前のペースに合わせなきゃいけないんだよ」ってなってもおかしくない。でも、ナンちゃんとツネちゃんは受け止めてくれた。

難波 じゃないと成り立たないっていうことをわかってたから。みんなの活動があってのHi-STANDARD。そこはよく話したよね。KEN BANDの活動がスローダウンしないようにHi-STANDARDをやっていくって。

-- メンバーそれぞれがいまだに成長できるってすごいことですよね。

横山 感覚的にいつもあるのは、前に進むことだけが全てではないってこと。斜めでも上でも下でも、とにかく進むっていうことが大事な気がする。

難波 なるほど。

横山 とにかく諦めず、休まないっていうさ。それを一番わかりやすく表現する言葉が「成長」ってことになるのかもしれないけど、成長なんていうのは後から実感できることでさ、もうね、とにかく掘り続けること。どこに向かってるかはわからねぇけど、「行くぞー!」っていう。疲れたら休むのもいいけどさ、それは掘り続けるために休むんであって、そうじゃないとエネルギッシュに生きられないよね。

座談会 Vol.01に続く
Interview By 阿刀大志

座談会

   TOP PAGEへ戻る