Ken Yokoyama VS NAMBA69 Release Interview!!

Interview vol.02

難波 俺は、ケンくんみたいにとことん突き進む人と一緒にいることで輝けるタイプで、自分がリーダーシップをとっちゃうとダメなんだよね。それに見事に当てはまるのが3ピースのときのNAMBA69。俺が1人でガムシャラになっちゃって、一生懸命すぎちゃって、わけがわからなくなるっていう。で、俺は自分の性格がわかってたから、自分の横で輝いてくれる人が誰かいないかずっと探してたんだけど、そんなのいるわけがない。俺と対等で一緒にいてくれるような、ケンくんを超える存在はいない。だからそこは諦めてたのよ。だけど、そこにko-heyっていう存在が現れた。ギタリストで、俺の上ハモ(主旋律より上でコーラスをする)もやってくれて、しかもキラキラキャラで飛び出してくる人。ko-heyが来たことで、俺もやっと始まった。でもko-hey1人では足りなくて、K5と2人で立ち向かっていく感じ。

横山 実は俺もHi-STANDARDの前に4人組のバンドをやってて、俺はギタリストだったんだけど、ベースが抜けちゃったの。で、ボーカルがベースも兼任することになったのね。だけど、「ベースを弾きながら歌えない」ってことになって、一瞬だけ俺がギターボーカルになったことがあったの。でも、あんまりにもみっともなくて、「俺はフロントマンになっちゃいけないんだ」ってそのときに思った。でも、何の運命のいたずらか、今KEN BANDでフロントマンをやってるわけ……この話、どこにもしたことないわ。

-- それは知らなかったですね。

横山 1、2本ライブをやって……下北沢の屋根裏だったな。で、500円ぐらい払ってビデオを撮ってもらったんだけど、それを見て家で落ち込んだよ。そのうちそのバンドがダメになって、そのあとに組んだのがHi-STANDARD。だから俺たちは2人とも天性のフロントマンではなかったんだね。面白いね。

難波 でもさ、ギターだけだったとしてもケンくんはやっぱりフロントマンだよね。ギタリストでこんなに飛び出してくる人なんている? いないよね。

横山 それは多分、俺がギターヒーローに憧れてたから。ヴァン・ヘイレンのエディ・ヴァン・ヘイレンみたいな人に憧れてギターの世界に入ったから、自分の根底にそういうものがあるのかもしれない。ただ、自分では歌は歌っちゃいけないんだって思ってたよ(笑)。

難波 でもケンくんの歌、いいよねえ。今回、改めて思った。

-- でも、横山さんもボーカルに関しては試行錯誤でしたよね。

横山 うん、そう。KEN BANDを始めたときは自分でも恥ずかしかったし、人にガッカリされてることも伝わってきたし。でも、「恥をかくしかねぇ」って思いだけでなんとか続けてきて、そのうちになんとか歌えるようになってきたかなって感じ。

難波 上手いとか下手とかじゃないからね、本当に。

横山 そうなんだよね!

難波 今は上手いのがいいっていうふうになってきてるけど、俺らはそうはなれない。

横山 いやぁ、それでいいんだよね。街中にそういう音楽が流れて、「これが音楽なんだ」ってみんなが思い込んでしまったとしても、俺たちには俺たちが思い描いてる音楽像、ロック像があるわけだから、それでいいんだと思うな。現に俺、ヘロヘロの演奏のバンドの音源を聴くのが最近好きなの。「なんでこれ録り直さなかったの?」みたいな音源って意外とあるじゃない? そういうのってドラムとギターがズレまくっててダサいんだけど、それがカッコよく聴こえちゃう瞬間があって。リアルなんだよね。

難波 リアルだね。

横山 ピッチをキレイに整えてやってる音楽がリアルじゃないからよくないとは言わないし、言いたくもないけど……生身の人間がやってるズレを感じる音源が俺は好きだな。

難波 それが俺の言う「飛び出す」ってことなのかな。

横山 うん、そうかもね。レコーディングでギターを弾いてるときも、ちゃんとドラムに合わせると面白くないんだよ。これは技術的な話だけど、ちゃんとドラムに合わせるべきなのに、それよりもちょっと前にいないと嫌で、身体がどうしても動いちゃうんだよね(笑)。これはKEN BANDでもハイスタでもそう。

難波 それは面白いな。

横山 自分が聴いてきた音楽とか性格が出ちゃうんだろうね。わかってるんだけど止められない。

難波 でも、それがパンクっつーか、ハードコアっつーかね。

-- 面白いなぁ。

横山 面白いよね。俺ね、今回のオファーを受けてくれたNAMBA69にはすっごく感謝してるよ。

難波 いやいや、そんな……俺はオファーしてくれたケンくんにも、それを受け入れてくれたPIZZA OF DEATHにも感謝しかないな。

-- 美しいですね。

難波 うん。これがスタートって感じがするんだよなぁ。

横山 最初にも話したけど、こんなことって前例がないよね。時々考えるんだけど、すっごいビッグなバンドがいたとして、メンバーそれぞれが別でやってるバンド同士が一緒になってツアーやったり、スプリット出したりなんてするかなぁって。ミック・ジャガーとキース・リチャードがスプリット出すのかなぁとかさ。

難波 そうだよねぇ。

横山 そんなことやる必要がないからやらないことはわかってるんだけどさ。俺らだって必要はなかったかもしれないよね。でも「必要がないからやらない」ってもったいないと思う。

-- 一般的には、それぞれが自分のやりたい表現をするためにソロを始めますよね。

横山 俺らの場合はそこが違って、お互いHi-STANDARDがないからしょうがなく始めたんだよね。だからそれぞれのバンドをやるにあたって、Hi-STANDARDっていうファクターは避けては通れないわけ。公言してる通り、俺たちは仲が悪くなった時期があった。しかも、ものすっごく。で、2011年をキッカケに、何年もかけて少しずつバンドに戻っていった。その間にも衝突をしながら、『The Gift』ってアルバムを作って、あれだけ素晴らしいツアーをやった。今の俺たちは、みんなが愛している90年代のハイスタ以上に絆が深まってて、そのことを自分でも素晴らしいって思うんだよ。ほかにこんなことって起こりえないだろうね。

-- しかも、そんなツアーの前にスプリットの話をしてるっていうのがまたすごい。

横山 ふふふふ。

難波 とんでもないよね。

-- だって、ハイスタのツアーがどうなるかも分からない状態だったのに。大成功を収めたあとだから普通に受け止められてるけど。

横山 横山からしたらそんなの凡人の思考ズラよ。

一同 (笑)

難波 ぶっ飛んでるよね。

横山 頭のおかしい人間はいろいろなことを同時に考えちゃうズラ。順番なんか関係ないズラ。

-- ハイスタのツアーが上手くいかないなんてことは想像していなかったと。

横山 ううん。上手くいくも、いかないもない。

難波 だって、上手くいくって何が上手くいくんだって話じゃない? 動員とかの問題じゃないし、ヘボかったらヘボいし、実際、何本か落ち込んだライブもあったし。

横山 上手くいく、いかないの答えは3人の気持ちのなかにしかない。そこを納得させるだけの作業なんだよ。

難波 みんな「なんで今、ハイスタをやるんだ」とか、そういう理由を考えてるかもしれないけど、理由なんて3人が今やりたいからやるってだけであって、それ以外何もないもんね。

横山 それに関して、ハイスタを好きな人たちのことをいろいろ心配させてしまったことは、今となっては申し訳ないって思うけど、突き詰めて考えると今ナンちゃんが言ってた通りでさ。ハイスタと同じような温度でKEN BANDのこの先を考えたときに、一緒にやる相手はNAMBA69しかなかった。

難波 「THE GIFT TOUR」のさいたまスーパーアリーナが終わったときに、俺、ケンくんとツネちゃんの前で号泣しちゃったのね。いろいろな思いが高まってきちゃって。で、そのあと、心にぽっかり穴が空いちゃった。でも、ツネちゃんには申し訳ないけど、そのときにはこのスプリットが決まってたからそこまで寂しくはなかった。もしこの話がなくて時間が空いちゃってたらどうだったかなぁ。ただライブをやってるだけだったのかも。

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