Ken Yokoyama VS NAMBA69 Release Interview!!

Interview vol.01

-- 一方、KEN BANDの制作はどんな感じだったんですか?

横山 もう俺の話はよくない?

一同 (爆笑)

横山 もう、今の話だけで胸アツでしょ!(笑)

-- たしかに(笑)。

難波 でもやっぱり、PIZZA OF DEATHにチャレンジするってことは意識したよ。

横山 こういう話のひとつひとつが面白いよね。ゲタゲタ笑うってことじゃなくて、興味深いっていう意味の面白さ。エモいし、熱い。

難波 ケンくんの曲が先に収録されることは決まってて、俺らは4曲目からなわけじゃん? ということは、みんなKEN BANDの曲は絶対聴くわけで、そのあとに「PROMISES」を最初に持ってくるのか、それとも2曲目にするのかっていうのは悩んだね。でも「最初は“俺ら”を見せようよ」ってことで「LIVE LIFE」を先に持ってきた。

横山 ……なるほどね!

難波 実は、マスタリングの前日まで「PROMISES」が1曲目だったのよ。で、俺はマスタリングの日に子供の入学式があって新潟にいたんだよね。だから、マスタリングの音も決まってたし、「もうこれで頼む」って他のメンバーに任せて。でも、前日になってko-heyに「やっぱり『PROMISES』は2曲目だ!」って。

横山 もう、熱い!

-- 横山さんも、難波さんのことをすごく意識してる感じがしました。

横山 それはね、実はほぼない。音楽的にも歌詞的にもNAMBA69とのスプリットということを意識したところはほぼない。ただ……いいものを作ってやるんだって意識はもちろんあったよ。ナンちゃんどうくるんだろう、俺たちもいいものを作らなきゃって。だけど曲作りに関しては、KEN BANDの『Sentimental Trash』(2015年9月2日発表のアルバム)から続く、次の道を探そうよっていうテンションではいたかな。

-- あくまでも今のKEN BANDのムードに従ったと。

横山 うん、そうそう。

難波 俺らは正反対にKEN BANDを意識しまくった。しまくらざるを得なかった。

横山 もちろん俺たちも意識はしたよ。「こんなことでNAMBA69に勝てると思う?」みたいな会話も出たし。でも、音楽的なところは意外とKEN BAND本位でやった。

-- 楽曲的にも歌詞的にもすごくオールドスクールじゃないですか。だから、それは難波さんを意識してのことだったのかなと。

横山 うん、ナンちゃんたちは今っぽいサウンドでくるだろうから、俺たちはこうしよう、みたいなそういう作戦はひとつもなかった。

難波 俺ね、今回のKEN BANDにめっちゃ新しさを感じたんだよね。一周回ってこれが一番新しいのかもってくらい。

-- それはどういうことですか?

難波 なんだろうなぁ……今、世の中が一周回って90年代リバイバルが起こってて……デザインとかサーフィンとかスケートとか、なんでもそうじゃない? アメリカはロックシーンもそういう感じになってて、10代の子がNOFXとかBad Religionみたいなバンドを始めてるんだって。だから、日本もそうなるんじゃないかなと思った。でね、マスタリング後の音源が上がってきて、データをもらって家で聴いたわけ。俺、ちょっと震えたもんね。ケンくんの曲が始まった瞬間から「ヤラれたな」って。ぶっちゃけ言うけど、俺らのテーマは「KEN BANDには負けない」なのよ。そこに負けなければ、誰にも負けないところにいけるっていう、そういうモチベーションがあった。ピザへのチャレンジも含めてね。

-- それはわかります。

難波 で、俺たちは『DREAMIN』を作り終えたところで、「さあ、こっからどうするか!」っていう最強のモチベーションになってたわけ。「ここに人生賭けなきゃどうするの!」ってくらいのさ。でも、KEN BANDのロックな感じを聴いて、もう軽く落ちながら「ああ、俺たちはまだイケないんだ……」って感じになっちゃってさ(笑)。で、4曲目の俺たちの曲がはじまって……「あれ? 音、ちいせぇ?」とか「俺たちのエネルギー、イケてる?」ってドキドキしちゃって。やっぱり、人のはすっげぇよく聞こえちゃうんだよね。「やっべぇ、これ、負けてねえ?」って。

-- “隣の芝生は青く見える”的な。

横山 俺らもさ……1、2、3曲目がKEN BANDなわけじゃない? で、自分たちのマスタリングを終えて、「さぁ、曲順と曲間を決めましょう!」っていう段階で初めてNAMBA69の曲を聴いたわけ。そのときはガビーンとなったよ。

難波 ホントに?

横山 「俺ら間違ってないよね?」ってナンちゃんと同じような心理になった。

難波 KEN BANDの曲にはズシンとしたところがあったの。それもサウンドの質感とかじゃなくて、エネルギー的なもの。物凄くフレッシュだった。「これ、本当に10年以上やってるバンドなの?」って思うくらい。アレンジも自由で、シュワーって音が飛んできたんだよね。ギターもすごく飛んでくるわけ。「やっぱりすげぇな」って思ったよ。

-- そうだったんですね。

難波 うちらだってK5(Gt/Chorus)とko-heyがすっげぇアレンジを頑張ってたの。だけど、「あれ? 俺、嫉妬しちゃってる?」って率直に思った。「大丈夫、これ?」って。でも、「PROMISES」まで聴いて、ようやく「キタキタ!」と。それで最後の「SONG 2」でハッピー感や自由な感じが出てきて、「大丈夫だよね」ってようやく思えた。で、そのあと何回も何回も繰り返し聴いてると、今度は作品自体の面白さにハマっていくわけ。しまいにはCDに焼いて自分の車で浜を走りながら聴いてさ、「この作品、やっべーぞ!」って。

横山 アハハハハハ!

難波 そのときにはもう、KEN BANDと比べるとかじゃなくなってて、客観的ないちパンクロックリスナーになっちゃった。ハイスタの作品を作ったときも面白かったけどさ、それとはまた違う、ものすごい感じのができちゃってるなって。自分がそこに関わってるとは思えないくらいヤバい作品だなって思っちゃった。

横山 今の話を聞いて率直に思うのが、ナンちゃんって面白いなってことだよね。

-- それはこの場にいる全員が思ってます(笑)。

横山 うん、ナンちゃんって面白いよね。

難波 うんうん……でさ、俺、ちょっと軽く落ちてたんだよね。まず、家のスピーカーで聴いて……。

横山 この話、まだ続いてるの!?(笑)

-- そうみたいですね(笑)。

難波 俺、しーんとしちゃって。みーとぅん(難波の奥さんの愛称)も「やっぱり、ケンさんのギターって飛んでくるんだよね。すごいねえ」っていうわけ。俺らはカッチリしすぎちゃってるかなと思ったけど、それしかできないし。

横山 お互い、それぞれにない味があるからさ。俺らは俺らでNAMBA69のサウンドが「整合性取れてるぞ」って思うし。俺らにない新しさ、“ナウさ”がある。うん、そうは思うんだけどさ……CDに焼いて浜を走っちゃうとか最高だよね(笑)。

難波 自分の車とかみさんの車で2台あるんだけど、車乗り換えて聴いちゃったもんね。

一同 (爆笑)

横山 もう、最っ高! 俺、今回の対談はナンちゃんにたくさん話してほしかったんだよね。今の話とか聴けてうれしいわ。

難波 だって、それくらい人生賭けてたから。ちょっとでも「やっぱり、あのときああしとけばよかった」って思うようなことはしたくなかったんだよね。

横山 今度は俺の話なんだけど、俺も俺で人生を賭けててさ。さっき話したことの繰り返しになるけど、音楽的には『Sentimental Trash』の次のKEN BANDをどうしようかってところから始まったんだけど、精神性の部分で「これでいいのか?」っていうところを夜中にメンバー3人を呼び出してミーティングしたもん。俺らも今年に入ってから曲作りを始めたんだけど、本格的に曲作りに入る前に「この話をしないと俺は先に進めない」っていう話をして。

-- 珍しいですね。

横山 去年の「THE GIFT TOUR」の間にNAMBA69はライブをやってたのよ。俺、それが異様に眩しく見えてたの、実は。

難波 NAMBA69は休める立場じゃないからさ。

横山 でも、メンバーからナンちゃんへの突き上げもあったと思うんだよね。ハイスタのツアーが2週間くらい空いてるときもあったし、「だったらちょっとやりたいっすよ」って話もあったんじゃない? 俺は、KEN BANDでそんなことを言われても絶対やらないの。メンバーもそれをわかってるから言ってもこない。つまり、気を使われてるわけ。それをナンちゃんのとこはやっちゃうわけよ。KEN BANDのメンバーを責めるつもりはないんだけど、端的な例としてうらやましく思えた。

-- そんなことを思っていたとは意外です。

横山 で、ナンちゃんは喉を壊してハイスタのツアーに戻ってくるわけ。でも、ひとっつもイヤな気分にはならなかった。ハイスタのツアー中、ナンちゃんの喉のことは一生懸命考えてたけど、NAMBA69に対して「もうライブやらないでよ」とはひとつも思わなかった。それを超えてナンちゃんはここに来てるわけだから。話は戻るけど、KEN BANDのメンバーが俺のことを尊重してくれてる、気を使ってくれてるっていうのはすごくうれしいんだけど、俺に対して甘えてるところもあるわけ。それが猛烈に気に入らなくて、3人を呼んで深夜のファミレスで大ミーティングですよ。

-- ファミレスで(笑)。

横山 で、俺は「Ken Yokoyamaなんてバンド名でやってることでこうなってるんだとしたら、バンド名変えよう」とまで言ったのね。でもそれはあまりにも大きすぎることだから、その代わりに、Ken Yokoyamaってバンドに対して「みんなが1/4ずつ関わってくれ」っていう要求をした。だってNAMBA69はそれをやってるんだもん。例えば、ライブのやり方にしてもそうなんだけど、俺は無茶苦茶やるから、横山健のワントップを他の3人が支えてくれている感じなんだけど、結果的にそれが変わらなかったとしても、精神的には1/4ずつでありたいっていうことを去年のハイスタのツアーを通して感じちゃったの。ハイスタってどんな時でも1/3ずつで、その素晴らしさを改めて体感しちゃった。体感してなかったらこんなことは思わなかったと思う。

-- 「THE GIFT TOUR」はそれだけ大きな影響を与えてたんですね。

横山 そう。あれを通過したから、ものすごくKEN BANDが物足りなく感じてしまった。でもKEN BANDはやりたい。だったら話すしかない、って。「THE GIFT TOUR」があって、自分でナンちゃんとのスプリットを決めて、自分で自分の首を絞めていきまして(笑)……だから俺も人生賭けたね。

難波 それ、半端ないねー。KEN BANDにそこまでの意識革命が起こってるとは思わなかったな。でも、それは音にも出てるよね。こう言っちゃなんだけど、前はケンくんのギターと声があまりにすごくて、他の3人はちょっと控えめにしてるのかなってところが表れちゃってたけど、今回はみんなで飛び出してきてるもんね。俺らは「4人の塊でいくしかない」っていう意識革命がずっと前にあったけど、なかなか上手くいかなくて。だから、KEN BANDが1回でそこまでなったのはすごいよ。

Vol.02に続く
Interview By 阿刀大志

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