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WANIMA 1st Album [Are You Coming?]

WANIMA 1st Album [Are You Coming?] 発売記念インタビュー

- Interview Vol.02 -



● 今回、過去を題材にした歌詞が多いのは、まずはファーストアルバムとして過去に決着をつけたかったという感じだったんでしょうか。

松本 いや、「過去に決着」というよりは、経験値の中から出てくるものと、あとは引き出しのなかから……今回、自分を見つめながら20曲分くらいの歌詞を作ったんですけど。結局、歌詞も何もない状態でコードをジャ〜ンと鳴らしたときに頭に思い浮かぶのって昔のことが多いんですよね。「あの時はああしておけばよかったな」とか「これからはこうしたいな」というのが歌になっているんだと思います。

● だから今の視点と過去のこと、両方が入っているんですね。吐き出していかないと次に向かえない、という部分もあるんでしょうか。

松本 いや、もう、吐き出せん状態のままでも進まないといけないときがあったんですけど。別に(歌詞を書いたことで)消えてはないんですよね。それも一緒に連れていく、じゃないですけど。別に忘れるわけではないんですよ。……そうですね、自分のなかで決着をつけようとはしているかもしれないですけど。

● 1曲目の「ここから」とラストの「また逢える日まで」はその話を象徴するような歌だと思いますが、どちらも今年作ったものということで。

松本 今年の4月ですね。「ここから」は、1曲目の曲を作ろう、って言って作りました。長い曲じゃなくていいけん、短い曲をやろう、って。闘っている人だったら届くんじゃないかなって思ってます。《ダサいのは今だけだから》という部分は、ずっとそうやって教えられてきたことやし。「究極のアンチは諦めんことや」っていうことも教えてもらったので。やりたくないことをやらなければいけないときとか、人の目が気になるときとかは「ダサいのは今だけだから」と思ってやってきたので。それは今もそう思ってますね。

● 「また逢える日まで」の歌詞も切実ですよね。

松本 今年1年もいろいろなことがありましたからね、個人的なことでいえば。まぁ、みんなそうだと思いますけど。出会いだったり別れだったり、日常では当たり前のようにあることですけど。あとはやっぱり、慣れてくると薄れていくものもあるじゃないですか。最初に経験したときは新鮮に感じても、2回目以降はどうしても新鮮味が薄れたりして。うん、いろいろなことがありましたよ。

● 《全然うまくいかないとんだ世の中 時代にのまれて 痛みにも慣れて 何を捨てまた失えば…? 生きる価値を…》とか、こういうフレーズが今のWANIMAから出てくるのはちょっと意外でもあります。

松本 いや、常にそういうことばっかり思ってますよ。

● 実際、今、こういうふうに感じている人はたくさんいると思います。

松本 そうだと思うんですよ。みんな言わんだけで、本当のことは分かってると思うんですよね。でもなんか、「いやいや、おかしかろ!」ということがないと確認できんかなっていうふうにも最近は思ってきて。やっぱり、こうやって思っていることを音楽にして歌えるのはすごくありがたいですね。

● この歌詞を書いたときは、どんなことを思って、どんなふうに届いてほしいと思っていましたか?

松本 全員で歌えたらいいなって思ったんですよ、このサビの部分は。で、何を歌えばいいかって考えたとき、きれいな言葉よりは普段しゃべっているような温度で、全員でみんなが思っているだろうこと、おれも思っていることを書きたかったです。それでこういう歌詞になりました。

● 口に出すことで痛みが和らいだり気持ちが整理されたりすることってありますしね。

松本 そうですね。何か変わるんじゃないかなっていう。

● それぞれ自分に当てはめて、足下を見つめ直すきっかけになったら。やっぱりWANIMAの歌詞は距離感がちょうどいいですよね。押し付けがましさがなくて。自分のことを歌っているようで、お客さんのことも考えているから共感できる。

松本 そんなにカッコいいことも言ってないですからね。

● 西田さんの思いというのも、もしかしたら反映されているんじゃないかと思いました。

西田 自分の気持ちを直接言ったことはないですけど、たぶん気持ちは一緒なんじゃないかなって思います。

松本 住んでいた街も同じだし、地元に残してきた人たちもお互いに全部知ってるので。そういう人たちの顔は思い出しやすいですよね。一緒に闘ってきたという感じはありますね。



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