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--だいたいがラブ・ソングか、あるいは失恋ソングか。

Minami はい。さっき言った、80'sのビルボードとか、アメリカのロックの世界観っていうと、恋愛の歌だったりするんで。それを敢えてやったっていうか。

--今回の12曲っていうのは、これまでずっと書き溜めてきたものから選りすぐったもので?

Minami パーツを集めて、構成して12曲にした感じですね。変な話、この1回しか作るチャンスはないかもしれないから、ちゃんとフル・アルバムで、10曲以上は入れたかったんで。

--『New Neigbors』っていうタイトルは、最後に付けたんですか?

Minami はい。これは後付けで、最初ジャケットから決まったんですよ。なんかアメリカの風景が欲しくて、それを絵にしてもらって。バンドも新しいしから、“新しい隣人”っていうのを後付けで決めました。

--ちなみにバンド名のemberには、どんな意味があるんですか?

Minami バンド名を何にしようかなって辞書を捲ってたら「ember」って出てきて。これカッコいいなと思って、意味を見たら“残り火”ってあって。焚き火が終わったあとの、炭がまだ燃えているような感じ。それが、自分はもう旬じゃないし、すごい燃えてるわけじゃないけど、まだ火は消えてないってところで後付けで決めて。

--ちょっと自虐的でありつつ、強い意志を感じさせるネーミングですね。聴かせてもらって、ちょっとギターでコピったりしてみたんですけど、結構簡単というか(笑)。失礼ながら、すごくシンプルですよね。

Minami そうなんですよ。すごくシンプルで。

--ここまでシンプルでありつつ、ありきたりではない、洗練されたものに仕上がっているところが純粋にスゴいなと思って。

Minami なんか、今のバンドってみんな上手いし、テクニカルじゃないですか? それを、40を過ぎたオッサンがやってもなあと思って(笑)。歳相応のロックっがやりたいというか。これしかできません!っていう感じのロックが好きだったりもするんですよね。比較に挙げるのもアレですけど、AC/DCとかラモーンズとか、「この人たち、これしかできないでしょう?」っていう説得力があるというか。アレもできます、コレもできますより、そっちの方がカッコいいと思うので。やっぱり、歌があっての曲かなと思うし。

--いちばん大切にしているものは、やはりメロディですか?

Minami はい。それは昔からありますね。曲もメロディから作っていきますし、アコギ一本でも成立するような曲が理想ですね。

--今作に、「An Angel to Me」っていうアコギメインのバラードもありますね。

Minami はい(照笑)。いちばん最後に作った曲なんですけど、あれが本っ当に苦労して! ああいう曲は二度とやりたくないですね(笑)。

--いや、めちゃめちゃいい曲じゃないですか!

Minami 結果オーライですけど、最後まで正解が見えなかったというか。もう入れなくてもいいかなと思ったんだけど、KTR(PIZZA OF DEATHスタッフ)が入れたほうがいいって言うから。

--それはKTRグッジョブですね。

Minami はい(笑)。「My Princess And Me」もそうですけど、いわゆるポップパンクバンドと差別化するには、こういう曲を入れなきゃなと思って。当初からロックバンドをやるつもりで曲は作っていたので。1曲目(「Lie To Me」)だけ聴くと、なんかNew Found Gloryっぽいバンドなのかなって思うかも知れないですけど。

--たしかに。今の日本のロック/パンクシーンにemberみたいなバンドって、他にいないかもしれないですね。

Minami いないんじゃないですか? 日本人って、やっぱり歌詞が深いとか切ないものの方が好きだから、そういう部分はないので(笑)。

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