-- それですぐ東京に行こうと?
N そうですね。連絡がきて、自分の中では迷いはなかったです。
-- それから東京で2人で活動を始めたと。
M そうですね。でもドラムがなかなか見つからなくて。しかも自衛隊だからお金を貯めていると思ったら、ギターと布団しか持ってこなかったんですよ。
-- 自衛隊にいるとお金を使う暇がないからお金が貯まる、と聞きますけどね。
M 使い過ぎたとか言って(笑)。ギターも3000円で買ったボロボロのやつで。最初は生活しなくてはならないから、2人ともバイトに明け暮れていました。ドラムが見つからない期間が長かった。2年くらいいなかったです。
-- その間は2人でライヴを?
M 全然。フェスに行ったり、ライヴを観たり。メロディックパンクとかいろいろなシーンを観て、フラストレーションをためていた。ただただ悶々としていましたね。
-- でも曲作りはしていたんでしょう?
M 曲は作っていましたね。2人でスタジオに入って。
-- 曲作りだけが自分たちのフラストレーションを発散してくれるものだったと。その頃、何曲くらい作りましたか?
N 今作に収録されている曲とか、それに続くものとか、その時期にわりとできましたね。
-- そんな黎明期を経て、藤原くんと出会うわけですが、きっかけはなんだったんですか?
M その後ドラムが見つかって、2年間くらい順調に活動していたんですけど、脱退しちゃって。それでまたゼロからか……と思っていたら、ライヴハウスの店長さんからいいドラムがいるよと紹介してもらったのが藤くんだった。暇している、都合のいい先輩いるよって。
藤原 (笑)。
M 2歳先輩なので。しかも会ってみたら熊本出身で。
-- 同じ出身地だと親近感わきますものね。
M そうですね。俺と光真の付き合いが長いのに、スっと入ってきたので器用だなって。やらしいなって(笑)。
-- 最初の印象は?
F こわっ!と思いましたね。喋りづらいな~って。
-- 一緒にやってみようと思ったのはなぜですか?
F ライヴを観てからですね。YouTubeにライヴ映像がたくさんアップされていたんですけど、凄まじかったんです。大丈夫?このバンドって。
-- 映像を見て、衝撃を受けた?
F いや、ダメだったんです(笑)。
-- そっちのほう(笑)。
F でも実際にライヴを観たら全然違って。メッチャいいバンドだなと思ったので、その日に擦り寄りました(笑)。
-- 新しくドラムが入ってどうでしたか?
M ホッとしましたね。やっとバンド活動ができるなと。18歳で田舎から出てきて、やれなかった期間が長かったので。鬱憤がたまりまくってた。どんだけ膝を曲げる期間があるんだって。いつでもジャンプできる用意ができていたから。藤くんが加入したことによって、今までためていたものをいろいろと試せるようになって。だからスタジオに入るとポンポン曲ができちゃうんですよ。
N でも以前のドラムが抜けるとなったとき、その後の当てがまったくなくて悩んだな~。
M 2人で弾き語りする?とか言っていたものな。ゆずをずっと聴いている時期がありましたよ。ゆずみたいに活動する?俺らって(笑)。
-- 路上ライヴに活路を見出す(笑)。
M もうブレブレでしたね(笑)。
Interview by 中沢純
Vol.2 へ続く