- Interview Vol.03 -
● さて、WANIMAはCDのセールスもライブの動員も絶好調で。去年から今年にかけて、うなぎ登りに人気が高まっているわけですが、本人たちはまだまだ満足はしていないということで。現在の目標は?
松本 この間も3人で話していたんですけど、言うてもまだパンク・シーンとかのなかだけじゃないですか。もっとより多くの人に、もっとジャンルレスに、いろんな界隈をかき回したいですね。もうずっと言ってるように、おれと光真の地元はすごく田舎で、環境もよくなくて、でも周りに支えられて。今もチームとして支えられていて。なんかこう、ゼロからでも人と人とのつながりでやっていける、ということを見せたいところはありますね。言うてもおれらはインディーズですから。これからも頼りにする人たちは増えていくと思うんですけど。こんな、おれらみたいな野良犬のようなやつらでもやれるんだよって。
藤原 それが3人に共通する目標ですね。
松本 だから、がっかりさせたくないです。これだけ応援してくれとる人がいっぱいいるわけですから。こんなんで満足はできないです、まだまだです。
● 今回のアルバムの歌詞は過去に視線が向かっていたわけですが、これからたくさん経験を積み重ねて、たとえば40歳になったときに一体どんなことを歌っているのか、というのも楽しみです。
松本 あぁ、そうですね! 40歳あたりだったらひと通り、日本の人口の何割りかはぼくとワンチャンしてると思うんで。エッチな方面はすごく濃厚な歌ができとると思いますよ。みんなが想像もつかないような境地に行ってると思います。おそらく、「300人あたりからは3本生えてきたんだよ」って言い始めると思います(笑)。──まぁ、40になっても変わらぬ温度でやりたいですけどね。音楽が好きっていうのは変わらないと思うんで。音楽に真面目に向き合っていきたいです。
● 音楽性とかはどうなっていくんでしょうね。「ジャンルにこだわりはない」ということですが。
藤原 今も音楽性にはこだわってないですからねぇ……。

● 今はラウドでパンキッシュな感じですけれども。
松本 それも特には意識していないんですよ。
藤原 そういう認識が自分たちにはなくて。
松本 「こういう感じとかどう?」みたいに言われたら、「あぁ、こういうリズムもいいね」みたいなくらいで。何かに寄せていってることはないですね。
藤原 何かをパクろうというのもないですし。
松本 こんなジャンルでも日本語でやってますからね。
● そんななかで「ここはこうじゃないとダメなんだ」とこだわるポイントってなんなんでしょうね。
藤原 それは感覚的なものですよね。
松本 笑いのツボが一緒、みたいなものというか。「ここはこうやったら面白いんやないかな」っていうところがわりと似ているんですよ。
● 「グッとくる」みたいな。
松本 「グッとくる」というのはちゃんと向き合わなければいけない部分で。どれだけ正直に向き合ったか、やと思うんですよ。適当にさらっと作ってもグッとはこないです。「グッとくる」というよりは「面白い」ですね。
藤原 面白いリズムとかは、突発的にやって「あ、今のカッコいいね!」ってなりますけど。「グッとくる」はなかなか出ないらしいです。
● では最後にツアーについて。今回は30本のツアーですね。『Can Not Behaved!!』のリリースツアーは、ファイナルが渋谷TSUTAYA O-WESTでしたが、今回はその約4倍の規模にあたる、お台場のZepp DiverCityですね。これはワンマンですか?
松本 ワンマンはまだ早いと思っているんですよ。もっと後に取っておきたいですね。
● ツアーを楽しみにしているお客さんにコメントをお願いします。
松本 これからは新曲が増えるので、いろいろ新しい感覚で遊べると思います。だから体調管理だけはしっかりして、のど飴を舐めてもらって。たぶん、一緒に歌うというよりは一方的に歌ってもらうことになると思いますので──というのは嘘ですけど、がっかりさせないようにワンチャン狙います!
藤原 いつも遊びに来てくれてありがとうございます。もっと進化したWANIMAが見られると思うので、懲りずに遊びに来てほしいです。「ちょっとWANIMAのライブは危なそうだな」と思っている人も、そんなことはないのでライブに遊びに来てほしいです。
西田 気をつけてライブに来てほしいです。体調管理をバッチリして来てください。
Interview by indies issue 岩崎 一敬
Photo by Yuji Honda