Suspended 4th 1st Mini Album [GIANTSTAMP] リリース特設サイト / PIZZA OF DEATH RECORDS

Interview Vol.02

6弦の21フレットを使うバンドは多分、Suspended 4thだけです!――――

-- では、話は前後しますが、結成の経緯を教えてください。

サワダ 最初は俺とワシヤマがライブハウスで出会うんですけど、その頃、彼はシューゲイザーっぽいバンドのリードギターをやってて。

-- シューゲイザー。意外ですね。

サワダ でも、一人だけハードロックを弾いてたんですよ(笑)。彼だけディレイもリバーブもかかってないすっげードライな音で速弾きしてて、「なんだ、こいつ!」って気になって声をかけたら意気投合して、「バンドやろう」って話になりました。それで、今のドラムとベースとは別のメンバーと5年前ぐらいから活動を始めて、2年ぐらい経ったときにベースが辞めることになって。そんなときにvineでフクダがめちゃくちゃすごい高速スラップの動画を上げてるのを見て、「こいつ、おもしれえ!」ってメールを送って、「サポートでいいんで」ってお願いしたら入ってくれました。フクダは元々ラウド畑にいたので、そういうテイストを取り入れながらまた2年ぐらい活動を続けてたときに今度はドラムが辞めて。それで「またメンバー探さなあかん」ってことでYouTubeを見てたら、デニスがドラムを叩いてて、その動画を撮ってる場所がワシヤマが住んでる町の隣にある市営スタジオだったんですよ。それで「ヤベェ!」ってなって、メールで「お疲れさまです。当方、路上ライブをやっておりまして……」ってメールを送って。

デニス それで、「路上ライブなら面白そうだな」と。それまではライブハウスで活動してたんですけど、そういう話を聞いて「いいじゃん」と思って曲を聴かずに「やります」って返事をしました。

サワダ え、聴いてねぇのかよ!

フクダ 聴いてなかったんだ(笑)。

サワダ よう入ったね! ありがとう! まあ、それで彼が入ったことによって、それまではポップでキャッチーな売れ線の音楽をやってたんですけど、「これなら俺らのやりたいことやれんじゃん」ってなって今に至るっていう。

ワシヤマ デニスが入るまでは、みんなやりたいことが別にあるような状態だったんですよ。

サワダ ルーツがみんなバラバラだからね。

ワシヤマ それを上手くまとめるには、「いつもどおりじゃダメ」っていうジャズの精神を持ってるドラムがいないとダメだと思ってたから。でも、なかなかそういうことができずにいたところに、たまたまデニスっていう精神がジャズなヤツが入ってきたから、「これなら多分、みんながやりたいことをやっても誰かがフォローできるな」って。ジャズって何が起きるかわからんっていうのが楽しいんですよ。

サワダ じゃあ、俺らはジャズバンドなんだね(笑)。

-- 精神が、ね(笑)。

デニス ジャズメンタリティバンド。

サワダ&ワシヤマ ジャズメンタリティロックバンド!

サワダ それだ! これからそれでいこう!

ワシヤマ 嫌だよ~。雑貨屋とかで流れそう(笑)。

サワダ じゃあ、やめよっか。パンクバンドっすわ(笑)。

-- ワシヤマさんは元々、津軽三味線をやってたそうですね。

ワシヤマ やってました。高校に入るぐらいまで続けてて、愛知県内でいろいろ営業をやったり。一番大きいのだと、吉田沙保里さんの祝勝会で弾いたこともあります。でも、今は全然面影ないですね(笑)。

サワダ 新曲でウィーン!って弾くところは三味線ぽいと思ったけど。

ワシヤマ ああ、そうだね! あと、レギュラーチューニングで6弦の21フレットを使うバンドは多分、Suspended 4thだけです! ……これ、見出しにしてください。

-- 見出しとしての引きが弱い! そこに引っかかる人、ほとんどいないから(笑)。

ワシヤマ まあ、ニッチな人が喜べば(笑)。実際、ツイッター見ると「ヤベェ! 6弦の21フレット使ってるバンドがいる!」って気付いてるヤツがいるんですよ。

-- そして、そのあとハードロックにハマるんですよね。

ワシヤマ そうですね。高校のときの音楽の先生がめちゃめちゃハードロック好きなお兄さんで、その人にだいぶ影響を受けました。70年代とか80年代のロックをめちゃめちゃ聴かされて、「三味線よりもハードロックのほうが楽しい!」って。実はその頃、メロディック・パンクのバンドでドラムをやってたんですけど、名古屋の藤が丘にあるMUSIC FARMっていうライブハウスでWANIMAと2回対バンしました。だから、サタニックでまたWANIMAと対バンみたいな形になったのは感慨深かったですね。俺のルーツはそんな感じです。

-- サワダさんは?

サワダ 俺はバンプ(BUMP OF CHICKEN)から入って、ハイスタを通って、ミッシェル(THEE MICHELLE GUN ELEPHANT)を知って、「これだ!」ってなってからはずっとギターをジャカジャカやってます。

-- そして、フクダさんのルーツはマキシマム ザ ホルモン。

フクダ ホルモンとレッチリ(レッド・ホット・チリ・ペッパーズ)っていう、スラップベーシストの典型的な入り方をして、そこからどんどんラウドな方向に行ったって感じですね。Crossfaithとかめちゃめちゃ聴いてました。だからサタニックでの対バンは感慨深かったですね。