
Suspended 4th OFFICIAL
WEB STORE限定 Tシャツ付きCD
受注期間: 3.26(木) 19:00 ~ 4.2(木) 18:00
Suspended 4th OFFICIAL WEB STORE
予約・購入はこちら »PIZZA OF DEATH MAIL ORDER SERVICE
購入はこちら »
( 4/22 0時より販売受付開始 )Suspended 4th 出演ライブ会場
名古屋 ell.FITSALL
東京 下北沢 SHELTER
オールスタンディング
(税込・入場時別途ドリンク代・整理番号付き)4,300yen
U-22割引チケット
(税込・入場時別途ドリンク代・整理番号付き)2,500yen
当日券
(税込・入場時別途ドリンク代)5,300yen
■ U-22割引チケット注意事項
- ※割引チケット対象は公演当日、22歳以下の方が対象です。
- ※一般チケットとの連番購入は出来ません。連番購入を希望の場合、一般チケットをご購入ください。
- ※入場時に学生証、保険証など年齢を証明出来るものの提示が必要です(コピー不可)。忘れた場合は 一般料金との差額をいただきます。
- ※小学生は、保険証など年齢確認ができる身分証を必ずご提示ください。
■ 全公演共通
- ※お一人様2枚まで ※6歳以上有料
- ※チケットは全て電子チケットとなります。
Interview Vol.01
―― 2025年のSuspended 4thは4月に3rdミニアルバム『SLEEPLESS』、7月に2ndシングル『Advance』をリリースしたほか、8月に「情熱大陸」、9月に「Undo」を配信。加えて、2月に『STORMED TOUR』、5〜7月に『SLEEPLESS TOUR』、8〜12月に『Advance Tour』と1年間に3本の全国ツアーを行うなど、かなり精力的な活動を展開しました。
ワシヤマ ツアー、そんなにやってたんですね。
―― 2ndミニアルバム『STORMED』以降、リリースが立て続けだったので、結果的にこういう形になったみたいですね。2024年12月に吉村さんが正式メンバーとして加入したこともあり、この期間はバンドとして体制を立て直すという意味もあったのかなと思います。
ワシヤマ そうですね。思い返すと、去年2月の『STORMED TOUR』の頃ってすごく濃密な時期だったなと。実は今回シングルとしてリリースした「SUNBURST」のデモがちょうどその頃にはあったので、結果的に今につながるんですよ。ただ、当時の自分たちが「SUNBURST」を演奏するには、ちょっと身の丈に合っていなかったというか。「なかなかうまくいかないね」っていうことが、ツアー中に続いていたんです。
―― 「うまくいかない」?
ワシヤマ シングル『Advance』とか「Undo」とか、次に繋がるリリースがいろいろあって、表向きには順調っぽく見えていたとは思うんですけど、普段のスタジオ練習だったりプリプロだったですごく苦戦したのが、実は2025年なんです。
―― 「その当時やりたいと思っていたこと」と「そのときの実力」が、歯車としてうまく噛み合わなかった。
ワシヤマ そう。取り組もうとしていたことが結構難しいことというか、平たく言っちゃえば、グルーヴみたいなものをシビアに突き詰めることに主軸を置いていた。でも、高望みしすぎて実力が伴っていなかったから、ライブでも練習でもあまり手応えを感じられなかったんです。
―― ほかの皆さんも同じような印象なんですか?
フクダ そうですね……本当にもう、どこから話したらいいのかっていうぐらい濃密な期間というか。自分自身、バンド人生というかベース人生において、すごく大きな転換期になった時期でした。これまでは音楽についてそこまで深く考えていなかったんだなということを、自分自身で再確認できましたし、それによって自分の現在位置がわかって。「じゃあ、こういうふうに取り組んだらいいんだ」とか、いろいろ見える世界が広がったというか、そういったいろんな気づきを得た1年でしたね。
―― サワダさんはいかがですか?
サワダ 以前のインタビューで何度か過渡期っていうキーワードが出ていたと思うんですけど、まさにバンドが変わっていく様が……まあ、やっている最中はその実感が薄いんですけど、今改めて振り返るとバンドとしてのあり方がだいぶ変わったなっていう1年でしたね。
―― 吉村さんは正式加入して1年半近くになりますが、ツアーや制作を振り返ってみて、自分が加入する前のサスフォーと加入後のサスフォーに対して変化を感じますか?_
吉村 加入する前は自分が持っていた「多分こういうバンドなんだろうな」というイメージの延長線上に自分が加わるんだろうなと思っていたんですけど、「Undo」が上がってきたとき……「Undo」が自分が最初にレコーディングした曲なんですけど、自分の意見もすごく尊重してくれていると感じたのに対して、逆に自分はまだ心を開けてないんじゃないか、みたいな悩みを去年は個人的に感じていたんです。それこそ「演奏において、もうちょっとみんなにオープンマインドで取り組めたらいいんじゃないか」とか。でも、自分的にもどんどん心を開けるようになって、結果的にチームとして固まっていったので、そういう意味ではバンドに対する変化よりも自分のマインドの変化が大きかった1年だったなと思います。
―― しっかり足並みを揃えて、一点突破していく上での力をどんどん強化させていったのが2025年だったと。その影響はライブにもしっかり表れていたと思うんです。以前のインタビューで、ここ最近のサスフォーのライブの見せ方が以前と大きく変わってきたと皆さんがおっしゃっていましたが、実際昨年8月の『Advance Tour』初日を会場で拝見したとき、皆さんの発言の意味が理解できた気がして。
ワシヤマ ありがとうございます。根本的な部分でいうと、今まではメンバー同士のプレイに対してあんまり興味がない……と言ったら言い過ぎかもしれないですけど、スーパープレイヤーの集まりみたいなそういうニュアンスだったものが、最近はお互いのプレイを聴きながらライブをするっていうことにトライし始めたというか。それがライブに良い作用を与えているのかもしれませんね。
―― 加えて、お客さんの巻き込み方もどんどん変化していて、一体感を作り上げるライブにシフトしているなとも思いました。
ワシヤマ それも、ステージ上の4人がまず演奏で一体感を求めるようになったことで、そのままお客さんにも音楽を通し通して伝わっているのかなっていう印象ですね。
―― そういうライブをどんどん重ねていくことで、精神面や技術面などの問題が1つひとつ解消されていったと。そんな中、2026年最初のシングル『SUNBURST』がリリースされました。収録された2曲を聴いて、僕の中ではひとつ突き抜けた印象がありました。
ワシヤマ おお、嬉しいです。
―― バンドの芯にあるものがどんどん太く、硬くなっている感が伝わってきて。殺傷力がめちゃくちゃ強い曲だと思いました。
ワシヤマ おっしゃる通り、勃起している曲ですね(笑)。
―― 先ほどワシヤマさんが「昨年は『SUNBURST』をうまく表現できなかった」とおっしゃっていましたけど、どういう過程を経てここまでたどり着いたんでしょうか。
ワシヤマ それはもう、むぅさんに話してもらうのが一番面白いかなと思うんで、まずはむぅさんお願いします。
フクダ まあそうなるよね(笑)。さっき、僕の音楽への向き合い方がちょっと変わったとお話しましたけど、建ちゃんが入ったことによってそこが明確に言語化されて、自分のできていない部分がよりわかるようになっていったわけで。ただ、いざ「SUNBURST」をレコーディングすることになったとき、最初に録ったテイクがまったく納得がいかなくて、リテイクをしようということになったんですね。で、いい感じのテイク録れるまでやり続けたんですけど、やればやるほどドツボにハマって。今までのスタイル的に難しいフレーズを完璧に弾くことが正義だとしてきたから、それをできない自分が許せなくて、結果見事に病みました(笑)。
―― そんなことが。
フクダ そうなんですよ。なので、「SUNBURST」も今まで通りの感じで弾こうとしたんですけど、それだと建ちゃんのドラムとのかみ合いがあまり良くなくて。その原因は何なのかを探っていきながらレコーディングを進めていったら、最終的にテイク数がとんでもないことになってしまい、3000テイクを超えるという(笑)。
―― そりゃ病みますよ!(笑)
フクダ (笑)。今はそこから完全復活しているんですけど、僕からしてみれば今回の「SUNBURST」は本当に超大作なわけです。睡眠時間をすり減らし、心をすり減らし、「これは完璧だ!」と思ったテイクをワシヤマに提出したところ、「AIみたいなベースだね」と言われてしまい(笑)。そもそもノリもいい感じに噛み合ってないし、ちょっと整いすぎていてあまり人間味がないという感想をいただきまして、最終的に音源に使われたのは最初にリテイクを宣言されたときのテイクなんですよ。そのテイクはドラムと一緒に録っているので、自分の家で宅録したものより音楽的な会話がまだできていたこともあって採用されたという。そういう壮絶な経緯もあって去年1年ないし、今年の初め頃までは僕の人生において大きな変化があったわけです。
ワシヤマ 待っているほうも大変でしたよ(笑)。
フクダ そうだね、「いつまで経っても全然テイクが上がってこねえじゃん」っていう。結果、音源の納期もギリギリでワシヤマにパスをしたみたいな感じでしたね。
ワシヤマ まずプリプロ後のレコーディングで、ドラムに対してサワダ氏と自分でテイクを重ねていったんですけど、インストの状態が完成したタイミングで歌を入れようとしたとき、「このノリだと歌は入れられないな」っていうことになり。曲的には(ベースが)スラップを多用していてBPMも150近辺なので、そもそも歌を入れづらい曲だとは思うんですよ。加えて、デモを作っている段階のイメージとはまったく違うビートだなと……それは音符的な話じゃなくて、それぞれの楽器の位置関係的に自分が歌うスペースないみたいな印象があったので、「1回ベースをリテイクしてみない?」っていう提案をしたわけです。で、待っている期間が2〜3ヶ月あったんですけど……最初のテイクはドラムとの同録だったので、その2〜3ヶ月の間に送られてくる音源を聴けば聴くほど、最初のイメージからどんどん乖離していくというか。それこそ「SUNBURST」のティザー動画があるんですけど、あの時の半裸になっているむぅさんと建ちゃんのテイクを今回はそのまま採用していて。おそらくむぅさん、自宅でベースを録るときは裸じゃないと思うんですけど……。
フクダ まあね(笑)。
ワシヤマ ただ、建ちゃんのドラムを前にしたら、そりゃ半裸にならないと勝てないよなと。そのテンション感を家で録ってるときに出せないんだったら、そりゃこの半裸で録ったテイクのほうがいいよねっていうニュアンスなんですよ。だから、現時点でのいい妥協ポイントが見つかったので使ったという。あまり前向きな回答じゃないんですけど、一旦この形でリリースしましょうという選択を取りました。
―― 時間の制約もありますし、これがゴールとは言わないけどひとつの通過点としては最善だったというわけですね。
ワシヤマ そうですね。なので……これ、ちょっと言っちゃっていいのかわかんないですけど、新しいアルバムを最近作り終えまして。そのアルバムにも「SUNBURST」を入れていて、テイクもミックスのフローも全部一緒なんですけど、本当はこうしたかったっていうエディットしたものを作れたので、アルバムにはそちらを収録しています。なので、もしこのインタビューを読んでくれて、ここまでの話に興味が湧いたって人はぜひ聴き比べてほしいし、我々がどういう音像を描こうとしているのかを、一緒に悩みながら体感してもらいたい。そんな問いかけになったらなと思って、こういう話を包み隠さずしています。
―― なるほど。
ワシヤマ 実はむぅさんに引っ張られるように、俺らも年末年始は落ちていたと思うんですけど、その感じをそのままパッケージングしたほうがリアルなのかなという思いもあって。俺もサワダ氏も1発録りではないですけど、レコーディングブースにいるときの息遣いとかエフェクターのスティッチングとか、そういうちょっとしたノイズみたいなものも聞こえるぐらいリアルなものになっているはずなので、そこも含めて体験してもらいたいです。
interview by 西廣智一
Vol.02へ続く...
Interview Vol.02
―― 吉村さんはリズム隊として、フクダさんがベースを録る際にいろいろ悩んでいることを間近で感じていたのかと思います。
吉村 そうですね。僕は普段から「こうじゃないと嫌だ」みたいなところがあまりないので、レコーディングの最初の段階から「どう弾いてもらっても大丈夫っすよ」って感じだったんですけど、それも相まってむぅさんにプレッシャーがかかって、「いろいろ付き合わせてごめん」みたいな空気になっちゃったのかなと。
フクダ 本当に申し訳ないなと、ずっと思ってた(苦笑)。
吉村 全然! 逆に僕は僕で、そこに対してあまりこだわりがないことによって、むぅさんに気を遣わせているなっていう申し訳なさがありました。で、正直2、3日でリテイクしますと言われても、大幅な変化ってすごく難しいことだと思っていて。かつ、むぅさんにはベースヒーローとしての看板もあるし、音源として世に残すとなるとプレッシャーも大きいんだろうなっていうのを、近くで見ていて感じました。それで、去年のツアー中に僕が思ったことがあるんですけど、むぅさんは最初から絶対的な才能を持った天才的スターというよりは、みんなと同じような弱さを持っているけど、そこに立ち向かっていく姿にカッコいいと思うようなスターなのかなと。今回「SUNBURST」のレコーディングでもがいた姿を伝えることもそこにつながりますし、そういう背中にみんな憧れるんだろうなと思うんです。
フクダ ありがとう!
―― では、サワダさんはいかがですか? 「SUNBURST」では切れ味抜群のギタープレイを、存分に味わうことができますが。
サワダ ここまで散々話題に上がってきましたが、今回は「音楽表現ってその人の人間性からくるところが大きいな」というのを再認識できたレコーディングだったなと。例えば、さっきワシヤマがちらっと言っていた、ピックアップを切り替えるときに「カーン」って鳴っちゃう音も、タイミングとか鳴らし方が人それぞれ違ったりすると思うんです。そういうところを縮こまってやらずに、思い切り自分らしさとして出していくことで、そのバンドらしさが出来上がっていくと思うんですけど、そういうエッセンス的なものは入れられたかなっていう気はしています。今回、レコーディングからミックス、マスタリングまで全部をワシヤマが担当してくれたんですけど、彼のディレクションセンスも相当良くて。例えば、「もっと狂気が欲しいです」とかユニークなアドバイスをくれたりして、それが自分の中で「ああ、そういう表現も確かにあるな。そのほうが自分らしいかもな」とひらめきにも繋がりましたし。あと、とにかく音がカッコいいじゃないですか。技術的な話をすると、録った音を自分で確認するモニターの返しも、めっちゃいい感じで返してくれるので、サウンドメイクに関してはノンストレスで。あとは自分の気合いを出すだけっていう状態でプレイできるので、終始楽しくレコーディングできたかな。ギターソロもソロパートだけを録るんじゃなくて、まるまる1本のテイクで、全体の流れを意識しながら録っているから、生々しさがあるテイクになっていると思うんです。
―― だからなのか、ギターのうごめく感がまるで生きものみたいなんですよ。
サワダ 呼吸が入っている感がありますよね。わかります。
―― で、ワシヤマさん。そういうサウンドにこの歌詞と歌が乗るわけですけど、英詞によるリズム感や響きが気持ちよかったです。
ワシヤマ ありがとうございます。自分が憧れてきた音楽ってほとんど洋楽なんですけど、本国の人に正確に届くかどうかわからない、ちょっと曖昧な発音の音源って日本にありふれているじゃないですか。その中で今回、自分のルーツのひとつであるメロディックパンクが英詞で歌おうと思ったきっかけだったんですね。速いビートで英詞を歌うっていうことに関して、俺は高校生の時にメロディックパンクからめちゃめちゃ影響を受けて。具体的なバンド名を出すと、例えばSHANKとかlocofrankとかそういうバンドを聴いて、メロディを自分の中に取り入れていたなってことを思い出したし、自分たちが所属している事務所、レーベルがPIZZA OF DEATHということも、今回の英詞採用には大きく影響したかな。これまでは英詞の質感とはまた違う、日本語で日本人に届けるっていう日本人ならではのロックにトライしてきたんですけど、メロディックパンク的な、ちょっとニュアンスがおぼつかない英詞で歌うっていうのも、またこれ日本人にしかできない表現なのかなと。そういう日本人がイメージしている英語のニュアンスだったりサウンドもすごく好きなので、そこにトライしてみようかなっていうのが今回英詞にした意図なんです。
―― なるほど。
ワシヤマ サスフォーの中に、いまだにセットリストに入り続けている「BIGHEAD」って曲があるんですけど、あれも英詞なんですよね。あれは(当時のドラマー)デニスと一緒に歌詞を考えて、英語に訳してもらったものなんですけど、歌詞のノリもいいんでセットリストに入れやすいんです。なので、そういうのをもう少し増やして、発音が悪いとか言われながらも英詞に対して可能性を感じてほしいなって、そんな意気込みで挑戦しました。
―― Aメロでは反復するフレーズを多用したリズミカルさがすごく気持ちよく、そこからメロディアスなBメロでしっかり聴かせるという、この対比も抜群で。サスフォーが元来から持ち合わせている軽やかさとメロウでスウィートな部分が、1曲の中にぎゅっと凝縮された贅沢さがあります。
ワシヤマ 全盛りですからね(笑)。
―― 歌詞も内容的に、これが日本語だったらちょっとカッコ悪いかなと感じちゃいますよね。
ワシヤマ そうなんですよ。こういうことを日本語で歌う方法はないかなって、めちゃめちゃ模索していたんですけど、日本語の持っている語感ってアクセントが強いものが多いので、どうしても流れていかないというか。そこを意識しながら書いていったんですけど、音符的に言葉数を詰め込めるのも英詞の魅力なのかなという発見もあったので、収穫の大きかった1曲ですね。
―― そしてもう1曲の「My Syntax」についても。クラシックロック的な色もありつつ、オルタナ的な香りもしっかりあり、なかなか面白い曲ですね。
ワシヤマ 今まで、プロデューサーに入って頂いて曲を作るって事が多々あったんですけど、実はこの曲、がっつりAIを使って作ってみたんですよ。曲の原型みたいなものは自分で考えて、デモみたいなものをそのままAIに食わせてみたんです。AIがチョイスしたものが英詞だったので、そこから日本語に変える作業とかもAIと一緒にやったりして。なので、曲のディレクションに関してはAIをプロデューサーに迎えて、自分のイメージを具現化していきました。そういう意味でも、もしAIをプロデューサーと捉えて一緒にやるならサスフォーらしさもありつつ、自分がルーツとしていない。クラシックなものとかを勉強させてもらうイメージで曲を作ろうと思って。自分の知らない領域のルーツミュージックって、なかなか手に取りづらいところもあるじゃないですか。そこに自分のエッセンスが乗っかったらどういうふうになるのか、いろんなジャンルが混ざってこういうふうになるのかとか、そういう発見をしながら作った1曲です。
―― 今までプロデューサーとやっていた作業をAIとセッションしてみたわけですね。感触的にはいかがでしたか?
ワシヤマ 曲の原型みたいなものを自分で創る事には変わりなくて、AIをセッションの相手や、プロデューサー、または楽器として使えないと勿体ないなっていう気がしていて。それこそPro Toolsと同じように、音響とか楽器の業界的に新しい武器になるのかなと思っているので、今のうちに勉強しておかないと思いました。
―― 確かに、そういう視点で考えるとAIも、手軽に曲の構成を編集できるPro Toolsと同列ですものね。
ワシヤマ そうですね。5年後10年後には当たり前の技術になってると思います。それに、録音ができるようになったっていう時点でもう生演奏ではないし、勝手に再生してくれるっていう便利さみたいなものがあるわけじゃないですか。それが根本にあるし、Pro Toolsとか、それこそVOCALOIDとかも結局は録音物に対しての話なので。「曲を作ること」をみんな神聖なものみたいなイメージを持っていると思うんですけど、作っているときはそんな神聖とか考えている暇ねえよっていうのが本音(笑)。「こういうイメージがあって、そこに対して音で対話出来るものがあるんだったら、そりゃ使いてえよ」っていう気持ちが、クリエイティブをしている人たちには絶対あると思うので、そこの速度感を上げるためのツールという感覚ですかね。
―― なるほどなあ。だから、歌詞も英詞と日本語が混ざっていて、かつ意味がありそうでなさそうなスタイルなんですね。
ワシヤマ 歌詞に関しても人間のプロデューサーから沢山アドバイスをもらって書いてきた事もあるし、自分1人で書くときも、ネットで辞書使ったり類似語探したり、良い言葉検索したりするんですけど、速度が上がること以外はそれと変わらないですよね。だから、テーマとか自分の思っていることとか、もちろんAIに食わせてはいるんですけど、そのアンサーとして返ってくる言葉はすごく馴染みのある言葉が多いんです。そういうところまで一語一句自分の中で精査した上で納得している感じですかね。
interview by 智一
Vol.03へ続く...
Interview Vol.03
―― 「My Syntax」について、各パートごとにお話を伺っていきます。吉村さん、この曲のドラムに関してはいかがですか?
吉村 「My Syntax」はデモの段階でフレーズが結構出来上がっていたんですけど、普段の自分はあまりこういう感じのプレイはしないので、今回はArctic Monkeys的なイメージでやってみようと思って。ハイハットを細かく刻んでいるところとかは、めっちゃArctic Monkeyっぽくなったなという感じではありますね。だから、あんまり自分の中にあるものと重なる部分はなかったんですけど、曲自体すごくカッコいいし面白いなと思ったので、自分的にあまり取り組んだことないプレイにチャレンジできた、さっきワシヤマが言ってたみたいに勉強させてもらうっていう感覚で臨みました。
―― 自分の引き出しを増やす上での、新たなトライだったと。
吉村 そうです。「こういうジャンルを自分が叩くんだったらどうなるか」っていうことを考えながら、そのジャンルから直接引用した結果「僕からはこう見えてます」っていうことを形にしていった感じですね。
―― おっしゃるようなArctic Monkey感、しっかり伝わりましたよ。
吉村 わかりましたか? よかった、嬉しいです。
―― サワダさん、ギターはどうでしたか?
サワダ この曲もまず音がカッコよく録れたなと。「SUNBURST」もそうなんですけど、今回のレコーディングではいつも使っているレスポール・ジュニアじゃなくてテレキャスターを使っているので、ジャキジャキした歯切れのいいサウンドになっていて。僕的なテーマはパンキッシュな荒さ、ケレン味があるんだけどタイトみたいな感じで弾けたらいいなと思って取り組みました。
―― テレキャスターを使っているからなのか、今回の2曲に関してギターのベースになる質感が今までとは若干違って聴こえたんですよ。
サワダ そのチョイスが、今回の新鮮さに繋がっているのかな。その中でも、「My Syntax」は特に攻めた音作りだったような記憶があります。「こんなんでいいの?」ってぐらい高域を出したりと、結構挑戦的な音作りなのに音がいいですし、カッティングにもファズをかけて録っていて。
ワシヤマ そうだね。普段はあまりそういう選択肢は取らないんですけど、それをあえてやれる方法をサワダ氏が構築してきたので。サスティンのときにファズのノイズが若干ジャキジャキしない感じに、無理やりゲートで作るみたいな手法によって、ああいう荒らしい感じになっているんですよ。
サワダ ああ、そうだそうだ。やっぱり作っているときは夢中だから、あとになってから「どうやって音を作ったっけ?」って忘れちゃうんですよね。だから、結構ユニークというか実験的なサウンドになっているから、それでちょっと新しさがあるのかなっていう感じですね。なので、プレイはちょっとシビアにやらないといけない部分もあったので、そこは苦労したんですけど、最終的にはいい感じになったかなと。
―― そしてフクダさん、「SUNBURST」では悩みに悩みまくったベースですが、「My Syntax」はいかがでしたか?
フクダ まあタイミング的に、当然こちらも悩んだんですが(笑)、「SUNBURST」ほど苦労はしてないですね。僕って普段ジャズベースをメインに使っているんですけど、この曲が持っている雰囲気的にはどちらかというとプレベ(プレシジョンベース)みたいなサウンドのほうが合いそうな気がして。実際、最初のほうは僕が持っているプレベで録っていたんですけど、ちょっといなたすぎるというか、僕が今までやってきたプレイスタイル的にちょっとギャップが大きくて、イマイチしっくりこなかったんです。それで、ジャズベのフロントピックアップだけを使う方法でやってみたところ、プレベチックなニュアンスがありつつもジャズベライクな歯切れの良さも両立させられて。実は、僕もサワダ氏同様にちょっと実験的なことをやってみた曲なんですよ。全体を通してベースがわちゃわちゃやっているような感じの曲ではないので、なるべくシンプルにカッコよくみたいなところを意識して弾いたんですけど、最後はちょっと我慢できずにスラップを取り入れています。「SUNBURST」ほど悩みはしなかったけど、それでもテイク数は多かったですね(笑)。
―― 総じて、迷いの時期だったと。
フクダ いや、本当にそうなんですよ。何回も言いますけど、本当に僕にとってすごく大事な経験になりましたし、この時期を半年とか1年で乗り越えられたのは全部メンバーのおかげです。僕、基本的に引きこもりなので、あまり家から出ないんですけど、やっぱあまり良くない精神状態で家に引きこもっていると、どんどん世間と乖離していくじゃないですか。でも、そんなときでもメンバーがちゃんとちゃんと真っ正面から向き合ってくれて、いろいろ話を聞いてくれたりアドバイスをくれたおかげで、こうして復活できました。
―― あと、ワシヤマさん。今回は2曲ともめちゃくちゃコンパクトですよね。
ワシヤマ イカれてますよね(笑)。自分がいいなと思った音源って、総じて「これ、本当に3分なの? 実は7分くらいあるんじゃない?」と時間の感覚を狂わされるものが多くて。いい演奏の基準って、聴き手の時間をコントロールしちゃうみたいなところもあるじゃないですか。「SUNBURST」は3分ちょっと、「My Syntax」なんて2分しかないですけど、実際にはその倍ぐらいに感じられるぐらい情報量が多い。芸術において人の時間を操れるっていうのはすごく神秘的なことだし、面白いことだなって自分も思うので、実際に聴いたみんなが同じような感想を持ってくれたら嬉しいですね。
―― 5月13日からは『SUNBURST TOUR』も始まり、6月には『SATANIC CARNIVAL 2026』出演も控えている。そして、このインタビュー序盤にお話いただいたニューアルバムもそのあとには控えているわけですよね。
ワシヤマ はい。新しいアルバムを作っていく上で、そもそもはこのタイミングにシングルを出す予定じゃなかったんですよ。でも、むぅさんが困っていたときにPIZZAのマネージャーから「まずシングルを出さない?」って提案をもらって、そのおかげで制作期間が延びることになったわけです。そこからは、まずシングルを出すことが最初のゴールになったんですけど、我々としてはアルバムの一部っていうイメージが強いので、今は早くアルバムを聴いてもらいたいという鼻息の荒い状態ではありますね(笑)。プラス、そのアルバムがつい一昨日ぐらいに納品できたんですけど(※インタビューは4月末実施)、その納品直前まで新しい悩みもどんどん見つかり、その1つひとつを潰していたので、制作は終わったもののまだアイドリング中みたいな状態で。マラソン選手がゴールを切ったあとも走ってるみたいな、あそこには我々はいるので、ツアーやサタニックには今とはまた違った心境で臨めるんじゃないかと思うし、昨年までのツアーとは違ったサスフォーを感じ取ってもらえたら嬉しいですね。
―― なるほど。
ワシヤマ あと、アルバム制作期間中に『Parallel The Galaxy Rev.2』という、インストのイベントを開催したんですけど、その時点で結構みんなの意識が固まったというか。初日から最終日にかけてとても変化が感じられたので、特に3公演とも来てくれた人はその変化を感じ取ってもらえたんじゃないかな。特に、初日に関しては俺の悪ノリでO-nestの店長がステージ上に乱入したりと、単なる飲み会になってしまって(笑)。「これはいかんね」ということで、その次の大阪や名古屋に関してはとにかくシビアに、ストイックに臨みました。加えて、去年までのみんなを巻き込んでいくようなライブ感を強めていって……それも言葉とかこのスタンスでっていうよりかは、とにかく音楽で巻き込んでいくという。ここ最近、よく話題に上がるというか、SNSとかでも目に入ってくるんですけど、ダイブが云々とか手を上げる云々とか、そういうことを議論すること自体が本当にどうでもよくて。その場にいるみんなが好きなように楽しめる状態を作ること、そしてそういう音楽を作ることに尽力してる状態なので、次のアルバムもそのアルバムを携えたライブもそういう形で楽しんでもらえるように、みんなが自由になれるようにしたいなという意気込みで、今後臨んでいければなと思っています。
interview by 西廣智一
![Suspended 4th 3rd Single [SUNBURST]](./assets/img/main_logo.png)


![Suspended 4th 3rd Single [SUNBURST]](./assets/img/pzda-14_jkt.jpg)



![Tシャツ付きCD [BLACK]](./assets/img/t-shirts1.jpg)
![Tシャツ付きCD [スミ]](./assets/img/t-shirts2.jpg)




![Suspended 4th 3rd Single [SUNBURST] Official Interview](./assets/img/ttl-interview.png)