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―― 前作『STORMED』が昨年11月にリリースされ、その後12月には吉村さんの加入が正式発表されました。反響っていかがでしたか?
ワシヤマ 建ちゃん的にはどうでした?
吉村 そうだなあ……ここ最近のライブを観てくれていた人たちは「そうなるだろうね」って感じだっただろうし、そうじゃない人からしても「合ってるんじゃない?」みたいな感想をもらって。先輩方からも「今までで一番合ってるんじゃないかな」とは言われます。実際、音楽的なところはもちろんだけど、人間的なところでもすごく居心地がいいなというのはありますね。
―― じゃあ、加入発表以降のライブではお客さん含む周りの雰囲気もちょっと違う?
吉村 自分的にはサポートをしていたときから地続きな感じがしているんですけど、正式メンバーになったことでお客さんの反応はちょっと違うのかな。それこそ「メンバー3人+手伝っている人」という見え方ではなくなったんだなというのも、ライブをしていて感じますし。
ワシヤマ やっぱり正式メンバーっていうのはサポートとは見え方も全然違うんだなっていうのは、僕も反応を見ていて感じました。それこそ、見え方的にもちょっと壁がある感じがあったような気がするけど、加入発表後は周りがすごく歓迎してくれている感が伝わってきたし、僕自身「この4人でSuspended 4thです」と胸を張って言えるような感覚が強まったし。特に、演奏的にもドラムソロを振りやすくなったとか、そういうところは具体的に変わった部分かな。サポートドラマーにドラムソロを振るのと正式メンバーに振るのとでは、やっぱり演奏に対する受け入れ方が違うなっていうのをすごく感じます。
―― ああ、そこでも違うんですね。
ワシヤマ 逆に自分がお客さん側だったとして、やっぱりそれは違うように感じるし。内容は変わらないけど、正式メンバーとしてやっているか否かっていうのは、観る側的にはすごく重要なんだなって最近感じます。
―― フクダさんやサワダさんは、吉村さんが加入してそれまでとの違いや変化を感じることはありますか?
フクダ 建ちゃんが正規メンバーになったタイミングの前後からお客さんの層が入れ替わったというか、若いお客さんが増えてきたんです。まず、メンバーが入場してきたタイミングにお客さんのヤジというか、メンバーの名前をデカい声で叫ばれたりするじゃないですか。そこで最近、最初に名前を呼ばれるのが建ちゃんなんですよ。そういうところで、ちゃんとサスフォーのドラマーとして認識されてきているのかなとすごく感じていて。演奏面に関しても「ここはこういう感じにしてほしい」という的確な指示や意見をくれるので、今までのドラマーよりも圧倒的にやりやすいし、一緒に弾いていて楽しいドラマーだなと思ってます。
サワダ 建ちゃんってサスフォーの歴代メンバーの中で一番陽キャで、今までになかったタイプなんですよ。なので、バンド内がかなり明るくなりました(笑)。あと、2月16日に『STORMED』ツアーのファイナルが東京であったんですけど、もちろんお客さんが盛り上がってくれてすごくよかったんですけど、特に印象に残ったのが……ステージ裏がすごく盛り上がってくれたこと。例えばマネージャーやスタッフ、PAさんやローディーさん、ゲストで入ってくれた方たちとか、みんなが「よかった!」と言ってくれて。そういうライブって、サスフォーをやっていて初めてだったんじゃないかなってくらい。そういう場面でも、改めて建ちゃんが入ってくれてよかったなと感じます。
―― メンバーや周りの皆さん、お客さんまで吉村さんや今のサスフォーからポジティブな空気を受け取っているってことですものね。
ワシヤマ そう考えると、やっぱりバンドって人が作ってるんだなって感じますよね。
―― そんな新体制になってから初めてリリースされるミニアルバム『SLEEPLESS』ですが、制作自体は『STORMED』同様昨年前半にレコーディングされたもの。結果論かもしれませんが、『STORMED』同様に1stフルアルバム『Travel The Galaxy』としっかり差別化のできた内容になりましたね。
ワシヤマ そこは曲作りの段階から強く意識していたことで。特に、『STORMED』も『SLEEPLESS』も曲を作った時期がバラバラだったりドラマーも3人出現したりと、曲の雰囲気含めてバラエティに富んだ形にできたかなと思います。
―― そうか、レコーディング自体は昨年だけど、曲作りはその前から行っているわけですもんね。
ワシヤマ だから、こちらとしては『Travel The Galaxy』以降、2022年とか2023年ぐらいから作っていた曲がやっとリリースされたっていう感じですね。
―― 『SLEEPLESS』収録の6曲を聴いて感じたのは、醸し出す空気や色はそれぞれ違うんですけど、軸にはサスフォーらしさが確実に感じられて、結果今までにない印象を受けること。全体的にもそのバランスが絶妙なんですよ。
ワシヤマ ありがとうございます。『Travel The Galaxy』の頃や『STORMED』よりも、シンプルにBPMが速い曲がこっちのほうには多いのかなっていうか。あとは、フクダくん好みの曲が多いのも特徴ですね(笑)。
フクダ はい(笑)。前のインタビューでもお話したと思うんですけ、『STORMED』は今までにないことにたくさんチャレンジした作品で。でも、今回もわりとチャレンジ的要素は含まれているんですよ。単純に好みの曲が今作のほうが多いかなという感じです。
―― フクダさんの魅力や個性が活きる曲も多い印象を受けますし。
フクダ そうですね。それこそオープニングの「SLEEPLESS」なんて、このタイトルが付く前のデモ段階からずっと推していた曲でしたし。確かこの曲のデモって、2022年11月に上がってきたんですよ。なので、そのときからずっと「これ、ちゃんと仕上げてレコーディングしたいな」と思っていたので、ようやくって感じですね。
ワシヤマ この曲は確か『Travel The Galaxy』を完成させたあと、いろいろな曲を作ってみようってモードのときに書いたんですけど、自分的にはボツだったんです。でも、フクダくんやレーベルの人たちが「これ、いいんじゃない」と言ってくれて渋々取り掛かったというか(笑)。
―― そうだったんですか。この曲はフクダさんのスラップといいタイトなリズムといい、気持ちよく踊れるキラーチューンだと思いますよ。
フクダ ダンサブルですよね。複雑難解なリズムがそんなにないと思うので、初めて聴いてもノリやすいんじゃないかな。
ワシヤマ この曲を作っていた頃って変にリズムを変えないというか、打ち込みでリズムをループさせる縛りを自分に課していたんです。それもあってなのか、自分的に手応えを感じられなかったのかな。だから「え、これでいいんだ?」って思ったんですよ。この曲は建ちゃんにが参加したものなんですけど、結構好きに叩いてもらっていて。ベースと一発でバーンと録ったら、そこでやっと最初の印象から変わったんです。
―― 生の躍動感が加わったことで、曲として化けたと。
ワシヤマ そうですね。それこそフクダくんが言っていたこの曲のよさが、なんとなくわかってきたというか。しかも、それを演奏で伝えてもらえたのがよかったですよね。
サワダ 僕的には「SLEEPLESS」って、今までで一番「バンドで作った」感覚が強くて。最初はワシヤマが作ってくれたワンコーラスのデモから、曲をどう展開させるか悩んでいたんですけど、一応僕がフル尺の展開みたいなものを作って、そこからリズム隊……僕はドラムの打ち込みもできないしベースも弾けないから、全部2人に丸投げし、2番のAメロでのベースとドラムのコンビネーションみたいに「いい感じにやってよ」と雑なリクエストをし(笑)、それに応えてくれた。ガチガチに完成が見えている状態からの制作じゃなく、どうなるかわからないけどやってみようみたいな感じの制作だったから、結果ワシヤマも愛する曲になってよかったなと。だって、最終的には表題曲になっているわけですから。
―― 吉村さん、この曲のレコーディングっていかがでした?
吉村 僕もこういうタイプの音楽がすごく好きなので、レコーディングはめっちゃ楽しかったです。最初にもらったデモがシンプルなものだったから、「(レコーディングは)好きにやっていいよ」って……この曲に限らず、ほかの曲でもそう言ってくれたんですけど、特にこの曲はより自由度が高くて選択肢がたくさんある状態でレコーディングに臨めましたし、むうさん(フクダ)と2人であれこれ試しつつやれましたし、ひたすら楽しかったですね。
フクダ 僕的にはもう建太郎さまさまですよ(笑)。
吉村 いやいや(笑)。
―― ギターに関してはいかがですか?
ワシヤマ サワダ氏が得意そうなフレーズを入れてはいたんですけど、ある種サワダ氏的にはひと皮剥けるタイミングでもあったのかな。例えば、カッティング以外にもエフェクターを使って面白いことができないかなとトライしてもらいました。
―― オープニングのカオティックなプレイが特に印象的ですよね。
ワシヤマ あそこはまさにサワダ氏のアイデアです。こうやってサワダ氏が編曲することって、意外にもこれが初めてなんですよ。
サワダ そういう意味でも、この曲はみんなで作った感覚が強いんです。
―― この曲の制作時点では吉村さんが正式加入していませんが、すでにこの頃からバンドとしての4人の空気感みたいなものが生まれ始めていたのかもしれませんね。
サワダ だから、建ちゃんが正式加入してから初めて出す音源の、オープニングにふさわしい1曲だと思います。
interview by 西廣智一
Vol.02へ続く...