Ken Yokoyama 7th Full Album [ 4Wheels 9Lives ] 2021.05.26.wed In Stores!!

CD+DVD[Shot at OPPA-LA] / CODE: PZCA-91 / Price: 3,850yen(tax in)

CDのみ / CODE: PZCA-92 / Price: 2,750yen(tax in)

Ken Yokoyama 7th Full Album [ 4Wheels 9Lives ] ジャケット画像

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Ken Yokoyama 7th Full Album [ 4Wheels 9Lives ] Release: 2021.05.26 . [CD+DVD] Code: PZCA-91 / Price: 3,850yen(tax in) . [CDのみ] Code: PZCA-92 / Price: 2,750yen(tax in)

Track

1 --  I’m Going Now , I Love You / 2 --  4Wheels 9Lives / 3 --  Spark Of My Heart / 4 --  Have Hope / 5 --  Helpless Romantic / 6 --  Cry Baby / 7 --  MyParadise / 8 --  Angel / 9 --  Forever Yours / 10 --  On The Sunny Side Of The Street / 11 --  Without You / 12 --  While I’m Still Around

DVD [Shot at OPPA-LA]

1 --  I’m Going Now , I Love You / 2 --  Cry Baby / 3 --  Out Alone / 4 --  Still I Got To Fight / 5 --  Angel / 6 --  Forever Yours / 7 --  Woh Oh / 8 --  Helpless Romantic / 9 --  While I’m Still Around

同時購入特典

2021.5.26(wed) Release Ken Yokoyama [4Wheels 9Lives] / KUZIRA [Superspin] 同時購入特典: P.I.Z.Z.A.O.F.D.E.A.T.H. Key Chain

5月26日(水)発売 Ken Yokoyama『4Wheels 9Lives』(CD+DVD:PZCA-91 / CD:PZCA-92) と、 KUZIRA『Superspin』(PZCA-93)を下記対象店(online shop含む)で同時にお買い上げの方に、先着で「P.I.Z.Z.A.O.F.D.E.A.T.H. Key Chain」を特典として差し上げます。

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Ken Yokoyama 7th Full Album [ 4Wheels 9Lives ] Trailer

Ken Yokoyama -While I'm Still Around-(OFFICIAL VIDEO)

Ken Yokoyama -Helpless Romantic- (OFFICIAL LYRIC VIDEO)

Ken Yokoyama -Forever Yours 〜From Shot at OPPA-LA〜(OFFICIAL LIVE VIDEO)

MV: 4Wheels 9Lives

Ken Yokoyama [ 4Wheels 9Lives TOUR ]

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Ken Yokoyama [4Wheels 9Lives] OFFICIAL INTERVIEW!!

Interview Vol.01

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その後のKEN BAND

──前回のインタビュー以降、横山さんどころか他のメンバーもろくに発信してないですよね。

JUN してないかも。だって、バンドはスタジオに入ってるだけだし、レコーディングもやってたけど、そういうことはSNSでは言わないし。

KEN そうなんだよ。ライブがないといちいち話すことがないんだよ。バンドとか人によってスタイルは違うだろうけど、KEN BANDはいちいちSNSで言わなくてもいっかって。

──なので、KEN BAND全体の動向が掴めなくて、ミステリアスさが増してます。

KEN JUNちゃんが職質受けてるツイートしたら「ああ、動いてんだな」って思っとけばいいんだよ(笑)。

──なるほど(笑)。で、前回のインタビュー以降、みなさん何やってたんですか?

JUN 去年8月に『Bored? Yeah, Me Too』の取材を受けたあと、すぐにアルバムの曲づくりのためにスタジオ入って、11月からレコーディングが始まってた。

EKKUN あと、9月には『BECAUSE IT'S 2020』(PIZZA OF DEATHのライブ盤企画)のために練習をして。

KEN そう、新曲つくって、『BECAUSE~』ために練習して……相当忙しかったんだよ。

わりとスタジオに入ってたし。

──今までと変わらないペースでスタジオに入って、いつものように何時間もだべって。

KEN いや、だべる時間は減ったね。なぜなら、コロナでスタジオのロビーにいづらかったから。

──ああ、そうか!

KEN 前は1時間でも2時間でもだべってたけど、最近は30分ぐらいでパッと帰っちゃう。

あと、ロビーが禁煙になっちゃったしね。

KEN で、12月も丸々アルバムのレコーディングをして、そのあとは録った曲の練習。

「いつでも人前に出られるぐらいには曲を仕上げたいね」って。

──今作『4Wheels 9Lives』初回盤につくスタジオライブDVD『Shot at OPPA-LA』はいつ撮ったんですか?

EKKUN 3月8日とか。

それに向けて新曲の練習もしてたね。

──話を聞いてみると、いろいろやってたんですね。

KEN よそのバンドのことはどうでもいいけど、俺はいろんなことをいちいちSNSで言いたくないのね。それは前からなんだけど、コロナになってから一層そうなったかも。

──でも、たくさん発信するようになったミュージシャンも、ライブができないならせめてSNSではっていう気持ちだと思いますよ。

KEN 俺たちはあくまでもライブバンドであって、SNSはライブに来てもらうための発信であって、お客さんとじゃれ合いたいわけじゃないんだよ。Twitter を始めた頃は楽しくてやってたけどね。でももうあの頃と SNSも変わったからやらなくなった。だからいまは、ライブがなかったら言うことが何もない。

──あくまでもライブ活動を支えるためのSNSであって、ライブやリリースがないなら特に触る必要がないと。

KEN バンドのトピックがなければ本当に言うことがない。

──まあ、いずれにしても横山さんは「もんげー」しか言わないですけどね。

KEN たしかにね(笑)。でも、バンドマンなんて特に必死だろうからもちろん理解はするけど、俺個人としてはそういう感じかな。

サブスクとオンラインライブ

──話は逸れますけど、このコロナ禍でピザオブデスは横山さんの家計簿的経営がかなり効いてるんじゃないですか?

KEN もうね、効きまくってるね。もともと何のために会社をはじめたのかっていうところから話さないと訳わかんないと思うけど、ピザオブデスってビジネスがしたくてはじめた会社ではないじゃない? 毎年少しずつ業績を上げていくっていうっていうのがビジネス。それがまっとうな法人の活動だと思うんだけど、俺はそうじゃなくて、自分たちの居場所をキープすることしか今となっては考えてないのよ。だから、この金をどこどこに投資するとかさ、1年間でこれだけ使わないと税金で持っていかれるから使っちゃえとかさ、そういう感覚がないんだよね。そうやって家計簿的な感覚で少しずつ貯金をしてきたから、それが今すごく効いてる。

──まさかこんなタイミングでっていう。

KEN 話は大きくなっちゃうけど、こういうところでも自分と世間のズレをすごく感じるんだよ。俺は、いかに経済というものが虚構の上に成り立っているのかってことを実感する。

──以前はよく経営者的な発言もしていたし、お客さんも横山さんのことをビジネスマンとして見ているところもあると思うんですけど、Ken Yokoyamaとしてつくる楽曲に関してはそういう感覚ってないですよね。「こういう曲のほうが売れるかな」みたいな。

KEN いや~、それはないなあ。とてつもなくピュアな発言だけど、自分が興奮してないとつくる意味ないもん。「うお~! この曲、メンバーと合わせてえ!」って思わないと。売れる曲を狙って書けるなら世話ないし(笑)。自分が燃える曲じゃないと嫌だなあ。

──曲に関してはそうだと思っていました。でも、サブスクはやらないとか、初回限定盤のようなものはつくらないとか、リリース形態についてもこれまで強いこだわりがあったと思うんですけど、今作で初めて初回限定盤をリリースして、初回盤にはスタジオライブDVDを付けますよね。これには驚かされました。

KEN みんな、サブスクで音楽を聴く時代でしょ? CDっていう価値のない物に値段をつけて売ってるようなものでさ……いや、価値はあるんだよ? 俺にとっては物があるかどうかっていうのはすごく大きいことなんだけど、冷静になって考えてみりゃ、みなさんCDを聴く道具すら持っていないし。でもさ、俺としては物を届けたいわけ。KEN BANDのお客さんの中にもサブスクは聴くけど物だってほしいという人も一定数いると思うのね。だから、今回はそういう人にちょっと喜んでもらいたいっていうサービス精神かな。

──去年、サブスクを始めたことによる影響も大きいんですか?

KEN ほぼ関係ないかな。

──何年か前なら絶対に嫌がってましたよね。

KEN それだけ世の中が早く流れてるんだと思う。

──サブスクをはじめてみてどういう感触を得てます?

KEN うーん、それ以降ライブもやってないしねえ。俺自身もサブスク使ってないから……わかんない。あははは!

──3人は周りの反応とか聞かないですか?

JUN あんまりないなあ。俺はKENと違ってSpotifyとかでガンガン聴くけど、あくまでも使う側だし。うちらのお客さんには音楽は盤ありきだと思ってるベテラン勢が多いけど、若い子にはそもそもCDっていう概念がないんだよ。うちの子供もそうなんだけど、楽曲は聴きたいけど、それはCDじゃなくてもいいの。でも、俺も含めてベテラン勢はジャケットを見ながら聴きたいし、CDを家に置いときたい。サブスクとは真逆なんだよね。で、うちらもサブスクをやってはいるものの、お客さんと会ってないから「助かってます!」みたいな話は聞かないんだよ。どうなんだろうね?

KEN サブスクをはじめたのはコロナ禍になってからだから、なんのリアクションも感じてない。そりゃあ、SNSで「うれしい」っていう声もちょこちょこ聞くけど、そういう反応を実感できるのって圧倒的にライブだと思うんだよね。「お客さんの年齢層が広がったな」とか、「前とは違った曲がウケるな」とかさ。そういうのをまだ実感できてないから、なんにもわかんない!(笑)

EKKUN 個人的にはうれしいッスけどね。自分のバンドの音源がサブスクにあって、どれぐらい聴かれてるのか数字でわかるので。

──「この曲が人気あんだ!」みたいな。

JUN そんなのわかんの?

EKKUN わかりますわかります。「今月のリスナー数」とか出るんですよ。

JUN EKKUNはうちらの中でも若いからわかってるんだ。

──仮にライブをやることになったときに、Spotifyの再生回数を参考にすることもできるし、どこの国の人がどれぐらい自分たちの曲を聴いてるかもわかるんですよ。

KEN うん。

──「うん」だけですか(笑)。まあ、そうですよね。話の流れで聞きますけど、ライブはどんな形であれ、やる予定はないんですか?

KEN いや、やるよ。当日までできるかどうかはわからないけど、サタニックに名を連ねることにした。

──自分たち主催では考えてないんですか?

KEN それも考えてるよ。まだ決まってないんだけど、俺は『Bored~』を作品としてちゃんと着地させてあげたいのね。前はコロナがこのまま続くならバンドとして次の作品へと向かえばいいと思ってたんだけど、やっぱ違うんだよね。ちゃんとお客さんの前で演奏しないとアルバムの命がどんどん削られていく気がしてさ。今回のアルバムと並行して、『Bored~』もどこかで着地させたい。今はガイドラインも頻繁に変わっていくし、この先どうなるかわからないけども、「やったほうがいいかなあ、どうかなあ」じゃなくて、バンドの純粋な欲求としてライブがやりたいってなってきた。

──お客さん側に不便を強いることになるとしても。

KEN そうだね。その中でやるしかないね。

──ライブで見せないと作品が完成しないという感覚があるんですね。

KEN ね。あるんだね。薄々そうは思ってたけどさ。

「Shot at OPPA-LA」

──話を戻すと、今回の特典DVDがすごくいいんですよ。映像としてもカッコいい。

JUN お客さんも動くうちらをずっと観てないじゃん。久々に観たからいいと思ったんじゃない?(笑)

──あはは! それももちろんあるけど、新曲ばかりだし、「ああ、この曲はライブだとこうなるんだ!」ってハッとさせられるし、何より「KEN BANDってこうだったよね」っていうのが伝わってくる。

KEN あのDVDに『Bored~』とかピザコンピの曲(「Out Alone」)を入れたのも、ああいう形ででも人前で披露してるつもりになってさ、なんとか着地させようとしたんだよね。

──観る前は「ただスタジオライブをやりました」ぐらいのものになるのかなと思ってましたけど、手持ちのカメラがいい具合にブレて臨場感が出てたり、思ってたよりもカッコよかったですよ。

KEN MCがないからじゃないの?(笑)

──MCがないとこんなに短いんだとはたしかに思いました(笑)。

JUN まあ、でもライブをやったつもりはないよね。新曲を忠実に演奏するのを録っただけ。お客さんもいないし。映像を撮るっていうことで『BECAUSE~』のときよりはちゃんとやったけど。

──十分に一枚の映像作品として成立していると思いました。音源はサブスクで聴くとしても、DVDのために買ってもいい内容だと思いましたよ。

オマケ感はない?

──全然ない!

KEN 狙いはそこで、CDは一応買うけど……っていう程度の人に買ってよかったと思ってもらえたらなって。

──監督は誰なんですか?

KEN MINORxU。

でも、内容に関してはKENさんがわりとイメージを持ってて。

KEN まあね。さっきJUNちゃんが言ったように、ライブでありながらライブではないわけで、「普通のライブじゃないよ」っていうところも見せたかったんだよね。俺はプロじゃないから映像的にはあまり口出しできないけど、「感じの良さそうなロケーションでさ!」って言ってたらOPPA-LAが協力してくれて。

──MINORxUが意識したかどうかは知らないですけど、RADIOHEADのスタジオライブの映像になんとなく雰囲気が近くて。やってる音楽は全然似てな……

KEN (遮るように)まあ、曲も似てるからね!

──映像の雰囲気だけの話なんで。でも、ライブじゃないとは言いつつも、「KEN BAND、生きてるんだ!」っていうぐらいのインパクトはありますよ。

KEN ああ、でもそれもあったね。久々に4人揃って演奏してる姿を待ってる人もいるだろうから、それをバチーンと見せたいって。……俺が太ったことに気づいた?

──いや、全然気づきませんでした。

KEN じゃあ、今の話はカットね!(笑)おととしの9月に俺の体調不良でKEN BANDがストップした直後からコロナと関係なく太りはじめて(笑)。

──前回のインタビューのときも太ってました?

KEN 太ってたよ(笑)。でも、あの頃は数字が増えただけで見た目にはそんなに出てなかったの。だけど、ここ数ヶ月で卵からヒヨコが出る瞬間みたいな感じでポンッとイッちゃったのよ(笑)。

──そうなんですね。じゃあ、あとでもう一度DVD観てみます。

KEN いや、別にそれはいいから!

Vol.02へ続く
Interview by 阿刀大志
( @DA_chang )

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Interview Vol.02

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EKKUN語:「たつまいた」と「巨乳」

──では、ぼちぼち『4Wheels 9Lives』について聞きたいんですけど、その前に今、『Bored~』を振り返ってみてどうですか? あのときって自分たちでも作品の手応えがよくわかってなかったじゃないですか。いくら褒めても全然ピンときてなかったし。

KEN 『Bored~』と『4 Wheels~』は同じ時期につくった曲たちを収めた作品で自分たちの中では地続きだったから、なんか説明しきれなかったんだよね。他にもまだすごい曲がたくさんあるのに何曲かレコーディングした作品を先に聴かれて、それで今のKEN BANDの状態をって言われても、「うーん、これだけじゃないしなあ」っていう感じではあった。

──じゃあ、今作まで録り終えたことでようやく全部出し切れたと。

KEN 『Bored~』には6曲入ってるじゃない? あれはあれでミニアルバムである必然性があったんだなって思ったな。それはレコーディングしたときには気が付いてなかった。変化球ばかり入ってる作品って感じだったけど、それがいいバラエティさを生んで、6曲でも飽きない。いろんな人が期待を込めた推測をしてくれたぐらい破壊力のあるミニアルバムになったと思う。で、今回の『4 Wheels~』は12曲である必要があって、『Bored~』と同じ時期につくったし、自分たちの中では特に区別もしてなかったのにまったく違う作品になったと思う。それぞれになんとなくコンセプトはあったよ? 「この曲をアルバムに入れると浮いちゃうよね」とか、「これをミニアルバムに入れると沈むよね」とかそういった話し合いはあったけど、ここまでうまくふたつの色に分かれるとは思ってなかった。

──たしかに、本当に同じ時期に録ったのかと思うぐらい違いますよね。EKKUNはどうですか?

EKKUN 本当にニコイチって感覚が強くて、アルバムを録り終わったことによって『Bored~』がちゃんとその後ろにいるというか、アルバムに対する後押しになるような作品になりましたね。『Bored~』はバラエティに富んでて、『4 Wheels~』は今までのスタイルが中心になってるんだけど、同じ作品ではないけど全部一緒のものとして捉えられる。「1」と「2」みたいな感じ?

──『USE YOUR ILLUSION』みたいな?

EKKUN それ、なんスか?

JUN ガンズだよ、ガンズ。

EKKUN、意外と知らないのよ。

KEN ドゥームメタルとか、「そんなのどこで知ったの?」っていうバンドは知ってるんだけどね。

EKKUN ガンズか~。

──南さんは今回録り終えてみてどうですか?

なんかさあ、どのアルバムであれ一緒じゃない? 自分たちのやることに自信を持って録って作品を出して、ツアーをやって、お客さんの反応からいろいろ感じることでその作品がどういうものだったのかってわかるじゃない? それがまだできないから、今の時点で『Bored~』と『4 Wheels~』がどうなのかって聞かれてもね。「Helpless Romantic」とか「Runaway With Me」はライブでやってたけど、音源がない状態で聴くのと、音源を聴いてからライブで聴くのはまた別だったりするじゃない? 実際、ライブでの反応はアルバムを出した感想にはつながらないし。「意外とこの曲ウケるんだ」とか、そういうのって大切だったりするじゃない? 自分たちのやりたいことだけやって、「お客さんの反応なんて関係ねえ、自分たちのやりたいことだけをやるんだ」なんてそこまでのことは思わないよね。やっぱり、お客さんの反応って大切だからさ。そういうのも全部ひっくるめて、ようやく今回のアルバムがどうだったのかっていう感想が言えるんだと思う。

KEN つくり終えるところまでは済んだし私的な感想は述べられるけども、最終的な答え合わせはまだできてないっていうことだよね。

だから、今の時点でアルバムがどうかって聞かれたら毎回同じことを言うと思う。

KEN まあ、自信作だよね。

そうそう、毎回自信作のつもりでつくるからさ。でも、EKKUNが入って、新しいドラムの聞こえ方になってるし、「新しいKEN BANDです」っていう感覚は強いかな。

──EKKUNとしては、前回は6曲だけだったけど、アルバムまで録ったことでようやく全部見せられたという感覚はありますか?

EKKUN うーん、これからももっともっといろんなものを出せるという前提ではありますけど、やり切りましたね。竜巻ました。

──“たつまいた”?

KEN なんかねえ、やたらと「いや~、たつまいた!」つって。

「巨乳!」とか、なんのことかさっぱりわかんない。

KEN そう、EKKUN語があってさ、独特なフィーリングなのよ。手数が多いフレーズがキマると、「いや~、たつまいた!」って。あと、「巨乳がゆっさゆっさ」とか言うから、「それってどういうことなの?」って聞いたら、「やりすぎた」っていうことみたいでさ。わかんないでしょ?

──はい。

KEN 難しいんだよ、EKKUN語(笑)。

EKKUN でも、なんとなくわかるんじゃないかなって。

KEN わかんないよ!

──「たつまいた」はなんとなくわかるけど、「巨乳」はわかんないな(笑)。

EKKUN 「たつまいた」っていうのは、ドラムのフレーズがクソ速くて粒立ちがいいときの感覚なんですけど、今までKEN BANDでそこまでたつまいたことはなかったので「やってやったぜ」っていうのはありますね。

──じゃあ、今回一番たつまけた曲は?

EKKUN 「Forever Yours」ですね。

──じゃあ、一番の「巨乳」は?

EKKUN 一番巨乳だったのは「Have Hope」ッスかね。

全っ然わかんない。

EKKUN 「ちょっと! やりすぎやりすぎ!」みたいな。「目のやり場に困る!」みたいな(笑)。

──ああ、だから巨乳なんだ(笑)。

KEN わかんないわかんない!(笑)

<あいつらが狙っているターゲットは すでに一個前の オレの屍>

──今回のアルバムって、これまでで一番ひと言で言い表せない内容だと思って。

……ダイシくんさ、前回みたいに褒めないよね? イマイチなの?

──『Bored~』は変化球バシバシだったから、曲のインパクトでいうとあっちのほうが上なんですけど……まあ、あとの話はもうちょっと待っててください。

ああ、わかったわかった(笑)。

──これまでで一番“背負ってない”作品ですよね。

KEN ああ、歌詞がね。それはそうかも。俺もそう思う。

──その自覚はあるんですね。自然とそうなったんですか?

KEN なんでそうなったのか俺も時々考えるんだけど、わかんないんだよね。

──横山さんは『Four』ぐらいからずっと戦ってきたじゃないですか。

KEN そうそう、今回は戦ってないんだよね……まあ、自分なりには戦ってはいるんだけどさ。

──これまで、CD不況とか、震災とか、様々なことと戦っていたのに、今回はそういったものをいったんすべて降ろして、ひとりに戻ってきてる。

KEN ああ、そうかもね。自分なりのリセットなのかもしれないよね。『Four』からずっと怒っててさ、ちょっと背負いすぎちゃったところがあるって薄々感じてはいたのよ。だから物の言い方を変えてみようかなと思ったり。でも、それは自然なことなんじゃないかな。

──自分の想定以上のところまで行ってしまったという感じですか?

KEN そういうことでもないんだけど、ただ自分が嫌だったんだよ。怒ることは今でも怒るけど、自分の見られ方が凝り固まってきちゃったなって思ってた。「KENだったらこうするよな」っていう雛形みたいなものが出来上がってきてるというか。それを今回歌詞でぶち壊したということでもないんだけどさ。

──横山さんらしい天の邪鬼さですね。

KEN まあ、そういうことももっとあとになってから見えてくることなんだろうな。話は変わるけど、今回、サウンド的には『Four』だと思ったの。でも、歌詞の世界観は『The Cost of My Freedom』に近いというか。ふたつの中間じゃなくて、両方の要素がある気がした。

──俺も最初は『Cost~』に帰ってきたのかなと思ったんですよ。ラブソングが多いし、「俺とお前ら」じゃなくて、「俺とお前」という1対1の歌も多くて。しかも、ステージ上から呼びかけているんじゃなくて、同じ目線で話をしているような。でも、ラブソングなのかと思ったら血は流してるし、何かと戦ってるし……。

KEN あはは! ラブソングかと思ったら死んでるしね(笑)。でも、そこはちょっと意識したかな。ただのラブソングじゃなくて、その中に何かを忍ばせて、どっちだかわかんなくする。ラブソングのようでそうじゃない。そうじゃないようでいてラブソング、みたいな。

──深読みしたくなるんですよね。作品を何度も繰り返したあとに改めて歌詞カードを読みながら聴いていると、ふと「なんだこれ?」ってなる。勝手にラブソングだと思い込んで自然と見て見ぬふりをしていたフレーズが急にスッと飛び込んでくるんです。

KEN ああ、そこは自分なりに考えてやったところだからうれしいな。

──歌詞として楽しめるという意味では今作はこれまでで一番好きなんですよ。こういう歌はこれまで歌ってきてないですよね。

KEN 確かにね。『Sentimental Trash』までは「こうと言ったらこう!」みたいな感じで書いてたのよ。だけど今回は言いたいことをまぶしたの。本当に言いたいことをそのまま言うんじゃなくて、ちょっと引っ込めてみたり、そういうやり方が歌詞を書いてた当時の自分には合ってたんだよな。

──「Helpless Romantic」も1番のAメロとBメロ以降でガラッと世界観が変わるじゃないですか。「何だこれ?」と思って。

KEN 今回はけっこうそうだね。ちなみに、俺は日本語で歌詞を書いて、それを南ちゃんに投げて英訳してもらって、そこからさらに煮詰めてるんだけど、歌詞の世界観は南ちゃんとしっかり共有したいんだよね。

──俺、このアルバムの歌詞で一番好きなフレーズは、<あいつらが狙っているターゲットは すでに一個前の オレの屍>なんです。

KEN それを考えついたときは「伝わるかなあ?」と思ってたんだけど、伝わるんだ。

──伝わりますよ。

KEN 俺ももう次の自分になってるわけで、バンド自体もみんなが知ってるKEN BANDの次になってるんだよね。

JUN これはいろんなことがあったからこその歌詞だと思うよ。ほっといてくれとか、うっせえとか、そういうことでしょ? 何もなければまた違った内容になってたんだと思うし。

──それはそうですよね。俺、このフレーズ、パクりたいですもん。パクってどっかで使いたい。

JUN ダイシもなんかあったんか?(笑)

──ないですけど、単純にカッコいいじゃないですか。

KEN 男の子だったらそんぐらいのこと言いたいよね。俺もこの一節はすごく好きだよ。

──さっきも言いましたけど、今回は戦ってないと言いつつ戦ってるじゃないですか。で、なんで戦ってるのかと思って『Bored~』に入ってる「Still I Got To Fight」の歌詞を見ると、<なぜ闘うのかなんて どうでもいいのさ>と歌ってる。

KEN 理由がないっていうね。

──無茶苦茶だなと思いながらも、なんかわかるっていう。

KEN 年取ると……っていうとなんだか寂しいけど(笑)、これまで一生懸命理由づけしようとしてきたことに対して、「別に理由なんてなくたっていいんだよな」ってだんだん思うようになってくるんだよね。若くてもっと理屈で考えたいときなら、理由なく戦うことはエネルギーの浪費に感じるかもしれないけど、その浪費すら美しく感じてくるというかね。

──横山さんって理屈っぽいタイプだから、なおさら今回の歌詞が興味深いんですよね。

KEN うん、そうね。でも、横山って不思議な人間で(笑)、理屈っぽいだけじゃないのよ。理屈で話すときもあれば、感情に任せてものを言うときもあるし、歌詞って両方持ってていいと思うのね。

──でも、これまでは感情に任せて言うときでも対象がはっきりしていて、今回はそこが見えない。だから歌詞を読んでいて面白い。

KEN 文学性が出てきたのかなあ? ボブ・ディランの影響かなあ?

──そうとは言わないですけど、面白いなあと。「While I'm Still Around」は「Let The Beat Carry On」の10年後みたいな印象があって、あのときの気持ちを今の横山さんが表現するとこうなるのかなって。「Ten Years From Now」じゃないですけど、あれから10年経ったらこうなったっていう。

KEN なるほどね。切り取り方がこうなったっていうね。

──血だ、死だ、という言葉からも終活めいた匂いがするというか。

KEN 読んでもらえばわかると思うけど、「While I'm Still Around」には当然そういう思いは込めたよ。俺、もう51で、45を越えたときに「最終コーナー回ったな」って感じがしたのね。俺、人生60で終わると思ってたから……まあ、本当に60で終わるかもしれないけど、その感覚に照らし合わせるとさ、今はホームストレートを全力ダッシュしかないわけじゃない? ここで言いたいことを言っとくしかないというか。そういう意味で、自分が今できる総決算をこの曲ではしたかな。

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Interview by 阿刀大志
( @DA_chang )

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Interview Vol.03

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「南ちゃんはすごく重要な役割を担ってるのよ」

──南さんは今回訳してみてどうでしたか?

「え、また血ぃ流しちゃうの!?」って。

──あっはっは!

前のほうが訳しやすかったかな。何を言ってるのかわかるから。「多分、こういうことが言いたいんだろうな」って。

──訳に関しては「この日本語をこう訳すのか」っていう驚きがありましたね。今さらですけど、南さんの訳はすごいなあと。

でも、けっこうやりとりするからね。

KEN 南ちゃんから返ってくる英訳によって日本語が変わることがあるのよ。

そうそうそう。訳すだけならすぐできるんだけど、メロディに合わせないといけないし、「この言葉だと伸ばしにくい」とかいろいろ考えないといけないのよ。だから、「英語としてはこっちの響きを優先にしたいから日本語を変えてもらってもいいですか?」っていうところも出てくる。

──へぇ~!

KEN ここのぐわっと上がるところは“i”じゃなくて“a”で伸ばしたいな、みたいなこともあって。日本語と違って英語は単語が変わると文章全体が変わったりするじゃない? それなら日本語を書き換えようかなって。

──KEN BANDの特徴ってスタジオで練習もせずに4人で何時間もダベってることで、「せっかくスタジオ入ってるのに何やってんスか」ってずっと思ってたけど、そういう時間がないと歌詞のやり取りをする上でコミュニケーションがうまく成り立たないんですね。

KEN そうよ? 俺と南ちゃんの関係性でできてんのよ。だから、歌詞のクレジットが共作になってるのよ。

──日本語を英訳するだけじゃなくて、英語の響きによって日本語を変えるという作業があるとは知りませんでした。

KEN それをやるためには日常における俺のモードとか気持ちをキャッチしといてもらわないといけないの。だから、南ちゃんはすごく重要な役割を担ってるのよ。

──前から話してる「各メンバーがKEN BANDの1/4を担う」という話があって、横山健という人間がメインで立っている中でその役割を果たすのはすごく大変なことだと思ってたけど、日常のなんでもない話を通じて気持ちのやり取りをすることに大きな意味があるんですね。

KEN そうよ(笑)。

──いつも横山さんが冗談めかして「練習しないでくっちゃべってた」みたいな話をしてるからその言葉どおりに受け取ってましたけど、全然そうじゃなかったということにようやく気づきました。

KEN あはは! 今?(笑)

──スタジオで音を鳴らすのと同じぐらい大事な時間なんですね。

KEN むしろ、バンドなら喋ってる時間のほうが大事だと思う。いや、POLICEみたいに音だけでつながってます、みたいなバンドは別だけど、バンドってメンバーそれぞれの人生を重ね合わせる場なわけじゃない? 独特な共同体というかさ。だから、考えをシェアすることってすごく大事。

──しかも、馴れ合ってるということではないですもんね。EKKUNはこのKen Yokoyamaというバンドの特殊性をどう感じてますか?

EKKUN 特殊というか、俺はむしろずっとそういうつもりでバンド活動をやってきたし、そういう気持ちでチームに属せてないとそのバンドがよくならないことはわかってるんで。

──ただ、みんなで曲を作り上げているようなバンドならそうだけど、Ken Yokoyamaはバンドだけど、そこで歌われているのは横山さんのかなりパーソナルな思いで、曲も横山さんがつくっている。そういう創作面で偏ったバンドでも1/4を担うというのは他のバンドにはなかなかないことなんじゃないかと思うんですけど。

KEN ないのかなあ?

でも、特殊かもしれないね。これは個人的な気持ちなんだけど、KEN BANDのギターはKENさんで、アレンジもKENさんが99%やってて、俺は言われたことをやるだけ。自分がこのバンドにいる意味というかさ、言われたことをやるだけ、ギターを弾くだけじゃ1/4にはなれないから、歌詞の翻訳をやってる部分はある。ベースもドラムもひとりしかいないから、そこはふたりとは違うかもしれない。

EKKUN 俺はそういうことが当たり前だと思ってバンドをやってきてるし、南さんと横山さんのやりとりを見てると、そうやって歯車がうまく噛み合うことが大事なんだなって思います。

KEN 俺もこの3人にはすごく要求するの。「俺の今の気持ちをわかって!」って普通の人以上にシェアしようとする。この4人の根源はそこなんだと思う。いろんなことをシェアして、理解し合って、尊重し合って、ひとつのものをつくっていく。それを俺が異様に求めるから、そこが特殊なんだろうね。

──なんでそうなるんでしょうね?

KEN それはうちの母ちゃんに聞いて(笑)。

でも、2年前にKENさんが病んじゃったときは、「何を思ってるんだろう!?」って思った。KENさんひとりになっちゃってこっちに求めてもこないしこっちは理解のしようがないから、あの時期が一番「どうしたらいいんだろう?」って思ってた。放っておくのが一番いいのかな、とか。今は戻ってきたけどさ。

KEN そうやって自分の状態ひとつで3人の日常とか人生が変わっていってしまうわけだで、それはしょうがないとも思いつつ、頭は下がるよね。

JUN でも、バンドなんてそんなもんなんだよって思いもある。

EKKUN そうそうそう。

JUN 俺もたくさんバンドをやってきて思うのは、バンドは共同体ではあるけど、そんなもんだよって。誰かが崩れたらそのせいで止まったり、最悪解散することもある。

KEN その両方の感覚を持つことって大事だと思う。こんなもんだよって感覚と、一緒にやってくれてありがとう……って言うと気持ち悪いけど、ひとつのバンドで人生を重ね合わせることができてうれしいよっていう気持ち。そういう感覚を持てると本当にいいと思うし、俺は自分の中にそのふたつの感覚の存在を確かに感じるのよ。

──当然、これまでもそういう気持ちでやってきたんでしょうけど、俺は今回ようやくそこに気づいたんですよね。

KEN でも、EKKUNが入ったことでやっと4人になったっていう感覚はある。前任がどうだったかという話ではなくね。EKKUNは「俺はそういうつもりでバンドやってきた」ってさっきから繰り返し言ってるけど、この人は本当にそうなのよ。腕まくって待ってんの。「なんでもシェアしたい! 知りたい!」って。

でも、ガンズは知らないの。

──あはは!

KEN だから、EKKUNが入ってからの新曲にそういった新しい要素が入ってきたのは必然なのかなって思う。

KEN BANDは不死身のバンドだし、そうでありたい

──横山さんのパーソナルな思いがこれまで以上ににじみ出た作品になりながら、アルバムタイトルが『4Wheels 9Lives』じゃないですか。これは「猫に九生あり」という言葉をもじったものですか?

KEN ああ、そうそう。

──なぜこの言葉をアルバムタイトルに据えたんですか?

KEN 実はね、1曲もできてないときからこれをタイトルにしようって決めてたのよ。

──そうだったんですね!

KEN “9 Lives”っていうのはロカビリーとかロックンロールの世界の常套句でさ、“4 Wheels”っていうのも車みたいでカッコいいじゃんっていう単純な発想だったのね。だけど、EKKUNが入ったことでバンドが本当に四輪になって、合点がいっちゃったんだよね。“四輪の九回生き返るバンド”、つまり不死身のバンドなのよ。

──『Bored~』以降、内省的なムードを感じていただけにこのタイトルには驚きました。

KEN タイトルを思いついたものの、ほかのものにしてもよかったわけじゃない? でも、最終的にそうしたってことは、今のKEN BANDは不死身のバンドだし、そうでありたいっていう俺の気持ちの現れなんじゃないかな。

──横山さん以外の3人は、再びバンドが動き出すような感覚はありますか? 横山さんの気持ちとどれぐらい連動してるのかなって。

JUN してるよ。もう準備は整ってるよ。音源もつくったしさ。

KEN 変な話でさ、俺自身はこのアルバムをつくり終えたところで、「さあ、これでライブしに行こう!」とは思ってなかったの。バンド内の空気を受けてそう思いはじめたのはつい最近なんだよ。だから、俺がこのバンドの全権を握ってて、「俺が言うことを全部やってくれ」っていう感じだったらライブやろうとは思ってなかったかもしれない。

──何があったんですか?

KEN やっぱね、口に出さずとも3人から感じるものがあるんだよ。俺はさ、オンラインライブなんて絶対やらないって言ってたけど、周りを見てるとやれる環境があるヤツはやってるし、「3人もライブやりたいんだろうな」ってなんとなく感じたりするのよ。実際にそういう話もするし。そりゃあね、一日中家でぼーっと過ごすより、ライブできるならしたほうがいいよ。だから、俺だけの決断じゃなくてバンドの雰囲気を受けての決断だったして、そのおかげで俺もやる気になっていって、「これだったら形にできる自信がある」って。だから、オンラインのライブもやるかもしれない。

──やったほうがいいと思います。

KEN この前までは少しもそんなこと思わなかったし、どうやったらいいのかもイマイチわかんなかった。けど、なんとなくやってみても面白いかなって思えるやり方が見えてきた。

──一番ライブをやりたがってたのは誰なんですか?

JUN というよりも、やりたくないとは最初から思ってなかったな。でも、足並みが揃わないとダメだし、KENがどうしてもやりたくないって言ってるのに俺たちが「やろうやろう」って言って、「じゃあ、しょうがねえな」でやってもダメなんだよ。それでいいパフォーマンスなんてできるわけがない。だから、KENが納得したらっていう大前提はあるけど、やっぱりライブをやりたいっていうのは普通の欲求だよね。ガキの頃からバンドやっててさ、新曲が溜まったら音源つくる、音源をつくったらライブをする、それを繰り返してきたわけで。今、ライブは普通にはできないけど、本当はやりたい。ガイドラインがあってやりにくいかもしれないけど、「だからやらない」っていう選択肢を選ぶよりは、「やりにくいってどういうことなんだろう」っていう興味に従いたい。

──わかります。

俺もつくった作品をそのまま死なせちゃうのが嫌だったし、今は前みたいにライブができないからやらないっていう結論の前に、最終的にそういう答えになるとしてもその前にバンドのみんなと何かやれることがないか話し合いもしないでいるのが嫌だったの。 

──それをようやく話し合えたと。

EKKUN お恥ずかしい話なんですけど、俺はその話し合いをしたときに何か意見を言えたわけではなくて、ライブをやっていこうという話になって、サタニックが発表になったのを見て、「おお、きた……!」って。

巨乳?

──あっはっは!

EKKUN 「巨乳竜巻だ!」って。「よっしゃ、やってやるよ!」っていう気持ちになるのも久々ですよ。

KEN 俺らもEKKUNと一緒にやりはじめて3年目で、価値観をかなり共有して、お互いの性格もわかってるのよ。だから、EKKUNはミーティングで何も言えなかったって言うけど、実際はやりたい汁しか出てなかったの。ちゃんとした理屈は言えてなかったけど、「やりたいかやりたくないか聞かれたら、やりたいに決まってる」って言っててさ。

──最初にも聞きましたけど、KEN BAND主催のライブでお客さんが暴れられないような形になるとしてもやりますか?

KEN やってみようかなと思う。ライブを一番やりたくなかったのは俺なのね。何かしら規制がある中でやりたくないと思ったの。

JUN 特にうちらは客とのコミュニケーションを取りつつライブをやるバンドだから。

KEN そう、そういうコミュニケーションを通して空気が変わっていくバンドだし、最初から「こういうライブします」つってできるわけではないから。

JUN いろんなバンドが居るけど、KEN BANDはこの状況で一番ライブがやりにくいバンドだよな。でも、やらないよりはやってみたい。

──最大限の感染対策をとるのは当然として、俺もずっとライブをやってほしいと思ってたんですよね。やりづらいのなんて当たり前だし、やってみてダメならもうやらなくていいし、工夫次第でいいやり方が見つかりそうなら続ければいい。それはパンク界隈のバンドすべてに対して思ってます。

KEN そう、実際にやってみるのは早くてもサタニック以降になるわけで、あーでもないこーでもないって言ってるうちにきっと普通のライブができる世の中が戻ってくるんじゃないかと。

JUN 仮に戻ってこないとしても、その状況に慣れることができたらいいと思うし。

KEN ガイドラインがある中で自分たちのライブをやって苦い思いをして、二度とやりたくないって思うかもしれないけど、それはそれでそのときに感じたものに正直でいたい。

JUN そうね。「ダメだ、これは新曲づくりに向かおう」ってなるかもしれないけど、どうなるかはわからない。でも、やってみないとわからない。客もストレス抱えてるし、そういう思いをしてまで会場に来るわけだから、それはイーブンだよね。

KEN もしかしたら、それって美しいんじゃねえかって思う。やる側も観る側も歯に物が挟まった状態で、それって今の時期しか味わえないかもしれないっていう思考にもなったりして。最近になって発想したことだからまだ正式なことは言えないけど、俺の希望としてはアルバムのツアーをしたい。本数は少なくてもいいから、ちゃんとした形でツアーをして、この音源をみんなとシェアして、着地させたい。

JUN 新曲はライブで育つものだから、ライブをやらないとね。

──本当にそうですよね。あのDVDを観たら相当煽られますよ。

KEN あのDVDを観てよかったってことは、俺たちはそこにいるだけでカッコいいってこと?

──そこに突っ立ってればいいってもんじゃないんですよ(笑)。前回、『Bored~』でKen Yokoayamaが足りなかったことに気づいて、今回でKEN BANDのライブが足りなかったことに気づきました。

KEN 人前で披露してない新曲が20もあるわけで、それだけでライブ1本できちゃうんだよな……そう、だから……このインタビューを読んで俺のことを狙ってくる奴がいたら、それはもう一個前の屍なんだよ。

──飽きちゃうから、あまり乱用しないでもらっていいですか? 

KEN あはは!

Interview by 阿刀大志
( @DA_chang )

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