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Ken Yokoyama

Ken Yokoyama

横山健(Vo&Gt)
南英紀 (Gt)
Jun Gray(B)
Matchan(Dr)

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5枚目のフル・アルバムだ。普通なら、いよいよ円熟・熟達の域に入ってくる時期なのだろうが、そういった通り一遍の見解はあまりに安っぽく感じられる。実にシリアスで、ヘヴィで、ハードな生命力に満ちたサウンド。
聴き手の心臓に直接迫ってくるそれは、そのまま横山健という人間を形成するエネルギーと直結しているのである。

思えばファーストは「たったひとりで歩き出した決意」、サードは「父になった喜びを綴る身辺日記」、前作であれば「現在のロックシーンに対する問題提起」という、それぞれ異なる表情を持つ作品だ。曲を作るのも歌うのも自分ひとり。知性も攻撃性も下劣なジョークも愛情も同じ土壌で語れる人だから、どの表情にどんな光を当てるかが作品ごとの指針となっていく。アイディアが増えるごとにKEN BANDの演奏レパートリーは充実。それは何度目かのメンバー交替さえ気にならないほど安定した創作活動だった。

その安定が足元から覆された大震災。横山の意識も当然大きく変わっていく。すぐにハイ・スタンダードとAIR JAM 2011の復活を宣言し、ソロでは被災地でのフリーライヴ「We’re Fuckin’ One」を何度も敢行。各メディアで復興や脱原発への想いを語り、なぜだかBBQ Chickensまでが突如復活。要するに超多忙だったのだ。本人もコラムに書いているが、2011年の末には完全に燃え尽きていた。初めてライヴ活動を止めて曲作りに専念した日々。必要だったのは静かな検証の時間だ。偽らざる本音、自分だけの言葉、伝えたい確かな希望。それらを純度100%で鳴らせる場所はハイスタでもBBQ Chickensでもない、Ken Yokoyamaの作品でしかありえないのだから。

前4作にあったテーマを今作にも与えるとすれば「震災以降のメッセージ」となる。が、どのアーティストもそうであるように、それは表現者の本質が剥き出しになるばかりの、なんのギミックも通用しない生身の勝負である。楽曲はすべて己の王道。メロディは前作以上にポップかつチャーミングに磨かれ、言葉はかつてないほど前向きでストレートになった。ここで興味深いのは、ずっと居場所としてきたシーンすらも否定的に語る「Ricky PunksIII」だ。シリーズ化している皮肉と攻撃のパンク・チューン。その第三話は驚くべきヒューマニズムへと着地する。理屈を越え、恥も外聞も投げ捨てて、築いたものすべて投げ捨てる勢いで愛を鳴らすこと。これが今のKen Yokoyamaだ。そうやって大きな力を集めてきた音楽を、人々はロックンロールと呼んできた。今の彼が信じるもの、この作品が力強く謳うもののことである。

もはや覚悟が違う。悲しみや苦痛ではなく、寄りそう慈悲や祈りでもない。ただ強く生きる「答え」しかない歌詞。自分はいったい何を信じて生きてきたのか。この思想から後世に何を伝えられるのか。未来を担う若者たちにはせめて。
連綿と続く人類の歴史、ロックンロールの歴史をつないでいくために、人生そのものを音楽に乗せて走りだした横山健がここにいる。


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