「追記」

オレは事の詳細を皆さんには話さないでおこう、と思った。
 何故なら、二者が係わる話なら、必ず「二つのストーリー」があるから。
 自分のコラムに於いては、「自分の感情を交えずに、冷静に事実のみを伝える」コトに徹した。

 しかし mixi に於いて、コリンからメッセージが放たれ、その文章には「自分は悪くない、健の一方的な仕業だ」と、自分を正当化する意図が見れた。
 
 これはフェアーじゃない。
 取り下げるように頼んだが、どうやらコリンは取り下げる意思はないらしい。
 おそらく mixi を読んだであろう人からの感情的なメールも、オレの元に届き始めた。

 なのでオレもつくづくカッコ悪いコトだとは思うが、自分の身を守るために、オレ側の話をさせてもらう。
 説明を求める人達に届くように、説明しよう。

 
 コリンはクビにした。
 オレが決めて、オレが伝えた。
 他の二人にもオレが気持ちを伝えると、「健の決定なら」と承知してくれた。

 理由は、4年間同じバンド仲間としてプレイしてきて、性格と音楽性の不一致が明らかになってきた。
 恐らくコリンは感じていなかったと思うが…残りの3人は、それをハッキリと感じてた。
 そしてこれ以上一緒にツアーに出たりするのは難しい、と判断したからだ。
 コリンはバンド・ミーティングを主張したが、Ken Band はオレのバンドだ。
 バンド・ミーティングはこの場合、必要なかった。
 バンドではあるけれども、オレは明らかなリーダーだからだ。
 仮にしたとしても、恐らく他の二人からもオレと同じ意見が出たであろう。

 まぁこればかりは、「性格」なんてモンをぶら下げて生きてる人間なのだから、しょうがない。
 性格が合わない者同士が無理矢理一つのコトをやってたって、良いものになるワケがない。

 それをハッキリとオレが感じたのが「Third Time's A Charm ツアー」の終わりかけの頃だった。
 しかしステージの上では少なくとも良い時間を過ごしたい、オレはそう思って毎晩のライブをコリンと共に楽しんだ。
 これは嘘じゃない。
 毎晩のライブは楽しかった。

 コリンが皆さんに愛されているのは、よく知ってる。
 Ken Band の重要なパートを占めていることも、よく知ってる。
 下手したら「Ken Yokoyama」なのに、アグレッシブにプレイするコリンの姿を観に来ていた人がいることも、ちゃんと承知している。
 オレだって、コリンはカッコ良いギター・プレーヤーだと思う。
 しかし…それとバンドの現実とには、少しのギャップがある。

 オレは気持ちを決めていたが、すぐに行動に移すワケにはいかなかった。
 武道館までの数本、決まっているライブは、キチンと演らなければならない。
 コリンの性格を考えた…彼なら「武道館が終わったら辞めてくれ」と話したら、恐らく「今すぐにでも辞める」と言い出しかねない。
 もしそうなったら、その被害は甚大だ。
 綺麗事じゃ済まない。
 なので武道館公演が終わって1週間後、話をしに行った。

 会って「Ken Band を離れてくれ」と切り出した。
 コリンは納得しなかった。
 何を言っても納得してくれるワケがない。
 彼にとっては突然のクビの通告なのだから。
 それから誠心誠意、オレの本音を話しても、コリンは辞めるコトを納得してはくれなかった…が、「絶対にイヤだ」と言わなかったコトもまた事実だ。
 
 それから後日、どう発表するかの話をした。
 コリンはどうしたら良いのか分からない様子だったので、オレは「どう言ってもらいたい?」と訊いた。
 すると送られてきた文章がこれだ。

 「It was a VERY HARD decision to make, because I REALLY DID NOT WANT TO LEAVE. But I left the band because I wanted to spend more time working on my band U.K.L and i also need to spend more time at home with my family. I want to tell my fans, and all the kids who look forward to seeing me play live, that i am very sorry if they feel disappointed because i am not there anymore. I dont want them to feel disappointed, because i feel sad too, and i am really going to miss them. But i look forward to seeing them at U.K.L's shows. And I ask them to please continue to show me support by supporting U.K.L.」

 これがコリンの mixi に於ける、「『何らかの事情』で省かれてしまった、僕からのメッセージ」だ。
 コリンはオレに、この文章の掲載を望んだ。
 
 実は、オレはこの最初の大文字で書かれた部分が、真実ではないと思った。
 だから載せなかった。

 どういうコトかと言うと…話し合いをした時も、文面に於いても、コリンは「Ken Band を去りたくない」という態度を示している。
 しかし、事実、そうじゃなかったというコトを、オレは周りの人を通じて聞いていた。

 かなりデリケートな話だし…もう一度、二者が係わることには、必ず「2つのストーリー」があるというコトを念頭において解釈してもらいたい。
 
 コリンはオレに対しては「Ken Band がメイン・バンドで、U.K.L.は趣味のバンドだ」と、話していた。
 しかし U.K.L.の関係者には、彼は全く逆のことを言っていた。
 「Ken Band は金を稼ぐためにやっている」とも受けとれる発言も耳に入ってきた。
 生活がかかってりゃそれは辞めさせられたら、たまったもんじゃない。
 …でもコレはバンドだ。アルバイトじゃない。
 そんな気持ちでバンドに居座られる方もたまったもんじゃない。
 嘘だと思いたい気持ちもあったが…残念ながら同じ様な話を複数の方面から聞いた。
 気持ちが良いワケない。
 事実コリンは Pop Punk よりもハードコアが好きな男だ。
 よく冗談でオレの曲をバカにされたが、まぁ趣味の問題だからな、とも思って黙っていた。
 しかし、繰り返しになるが、音楽性もあまり好きではない、性格も合わないとなると、オレのバンドにいてもらう意味は?
 辞めてもらった方がお互いのためじゃないのか?

 これが「オレ側のストーリー」だ。

 
 コリンの話と食い違う点もあるだろうが、それは事実がどうのこうのではなく、オレとコリンの気持ちの食い違いそのものだ。
 どっちを信じても構わないし、どちらを信じなくても構わない。
 読む人それぞれがドラマを作れば、それでいいんだと思う。

 今は敢えて言おう。
 今後のコリンと U.K.L.を応援してやって欲しい。

 そしてオレが説明しなかったせいで心配や混乱をさせてしまった方々に対して、謝罪したい。
 申し訳ない。


 繰り返しになるが、コラムに於いては「自分の感情を交えずに、冷静に事実のみを伝えた」。
 本当はこんなコトしたくなかった。
 本当はこんなコト書きたくなかった。
 こんなネットでの舌戦など、屈辱の極みだ。

 聞きたくなかった方々も大勢いるとは思うが、こんな話を聞かせてしまって申し訳ない。
 
 オレからの説明は、これでおしまいにしたいと思う。


2008.2.15 AM3:30

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