「ピザツアー」

 只今、ピザ・オブ・デス主催の「Get On the Omnibus ツアー」の真っ最中であります。このツアーは今年9月にリリースした「The Very Best of PIZZA OF DEATH」の発売記念という形で東名阪に仙台、博多で開催されます。
 既に博多公演を終えたんですが、感想を一言、「楽し過ぎ」。

 博多でのライブに参加したバンドは、出演順に Razors Edge、F.I.B、Asparagus、Upper、Comeback My Daughters、そして Ken Band。Ken Band なんですがね、サージが中国に出張で…。参加を決めた段階ではライブまでには帰国できてる予定だったんですが、また出張の日程が延びまして…。しょうがないので、「オレ一人のアコースティック・ライブをする」と告知させて頂きました。

 まぁそれはさて置き、博多の当日ね。本当に楽しかったんですよ。年末行われる「忘年会ライブ」ではピザのバンドが一堂に会するコトは何度もありましたが、今回はそれとはまったく違ったムードがありまして。
 やっぱり完全にお祭り騒ぎの忘年会と、アルバム発売記念のライブじゃ、やる側の動機の出所が違うんでしょうな。簡単に言うと「楽しい上に、バンド同士『ガチンコ』」、忘年会が真剣じゃないとは言いません。しかしその度合いは明らかに違いました。

 オレはイベント出演の時などは会場に長くいるのはあまり好きじゃないので、大概自分達の出番ギリギリに会場入りするんですよ。それは例えピザ主催のライブで、「社長としていて下さい」って社員に頼まれても、絶対に早い会場入りはしないんですよ。
 でもね、この日は最初っからいましたね。何か…楽しい予感がしたんですよ。
 全バンドのライブを3階のロビーから観てたんですけど、まぁぁぁぁ楽しかったですよ。それと同時に、「どのバンドもそれぞれ色がハッキリしてて、良いバンドばかりだな」って改めて思いました。手前味噌なんて感覚じゃないですよ。手前味噌だったら「オレが作ってるんだ」とか思ってる証左だと思うんですけどね、オレはそうは思っていません。

 ピザが凄いんじゃなくて、バンド達が凄いんです。

 Comeback の演奏が終わった時、軽くプレッシャー感じましたよ…。「ここまではキャッキャ言って観てたけど、さて、オレ、どうしよっかな…」って感じですよ。皆さんアコギのライブじゃなく Ken Band の演奏を聴きたがってるって、送られてきた苦情メールでイヤってほど分かってましたから。
 しかしまぁ、オレとしてはやるっきゃないワケですよ。でも考えれば考えるほどどうして良いのか分からなくなるモンであります。結局、曲順も決めずにフラッとステージに出て行きました。一つだけ心の中で決めていきました。「お客さんの疲労感があったらインストの Sleepwalk、求めてる感じだったら歌モノの So Sorry で始める」。
 ステージに用意された椅子に座り、アコギを手に取り、まず皆さんに話しました。
 「あのー、サージが来れなくなってゴメンなさい!」
 …実にノー・リアクションでした。「ゴメンじゃ済まねぇったい!」って心の声が聞こえてきましたよ。しかしね、逆にその感じがオレのケツに火を付けましたね。「アコギで激アガリさせるったい!」って思考は瞬時にして切り替わり、ガチューンと歌モノの So Sorry からスタートしました。

 博多のお客さん、マジで餓えてましたね。それから Ricky Punks のアコギ・バージョンと I Go Alone を演ったんですけど、オレ対1000人でがっぷり四つに噛み合ってました。
 「これはこのままアコギで行っちゃってもおもしろいかも…」とも思ったくらいだったんですけどね、…あまりの苦情メールの多さにね、…サージの代役を用意してしまっていたんですよ。

 ピザ・オブ・デス・マネージメント取締役及び BBQ CHICKENS のベーシスト、I.S.O.がお助けマンとして登場してくれました。

 まぁ「用意してしまっていた」なんて物言いは I.S.O.に失礼ですね。そもそもお客さんもバンドを見たかったんだろうし。大体、I.S.O.に代役を頼んだのも、ライブのほんの数日前で練習はスタジオで2時間だけ。I.S.O.とは BBQ CHICKENS で同じステージを何度も踏んだ仲とは言え、メロディーのしっかりしてる Ken Band で演奏するのは、ノリが BBQ とはまるで違う。どんなコトになってしまうのか、オレ自身も確かじゃなかったんですけどね…。確かじゃないコトにトライする時が一番楽しいって、皆さん御存知?

 突然3曲でアコギを打ち切り Ken Band の演奏開始を宣言すると、お客さんも大喜び。後で聞いた話によると、手を合わせて祈っていたお客さんもいた様です。
 そしてライブ、I.S.O.と久々に一緒に演奏できる喜びでいっぱいでした。I.S.O.も実にタイトにこなしてくれたし。オムニバスの参加曲「My Day」もキッチリ決めてくれました。コーラスが無いのは少し寂しかったけど、そのロスを埋めてお釣りが来るくらい楽しかった!

 こういう急な展開に対応できるコリンとガンちゃんも凄いと思うけど、この日はとにかく I.S.O.の凄さにしびれたね。彼自身(I.S.O.のチンコという意味じゃありません)が楽しそうに演ってて、それにどれだけ救われたコトか。大体、やれって言われて簡単にできるコトじゃないと思うんだけどね。それを軽くやってのけてくれました。I.S.O.、コレは奥さんと娘に自慢してもイイんじゃない?

 こんなハプニングもあり、最高の一夜を博多では過ごせました。

 先述の京都でのライブの時にも思ったんだけど、37歳にもなってこんなに楽しい、刺激的な思いができるなんて想像もしていませんでした。バンドってこんな楽しいモノとは…。

 バンドって…深いね。

 さあ、これから仙台と東名阪、ちゃんとサージを連れてお邪魔するんで、会える方はそこで会いましょう!

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