「耳」

 オレね、耳掻きが非常に好きで。しかも結構溜りやすい体質みたいで、パッサパサでポロポロの耳垢が大量に出るんですよ。
 よく妻に耳掻きをさせちゃーデカいのを発見し、大騒ぎしてます。そんでそのデカいのを捕獲して品評し、審査員2名(オレと妻)が合意に達したら「殿堂入り」してティッシュに包んで永久保存します。

 8月中旬、…丁度お盆の前頃ですかねぇ、左耳がグチュグチュし始めまして。耳に指を突っ込むと「グチュー」って感覚があるんですよ。
 普段オレの耳垢は先述の通りパッサパサなんで、「オヤッ?」って思いましてね…指を見てみると、水っぽいんですよ。本能に従いその指を臭ってみたところ…まるで犬のお耳の様な臭いでね。つまり「ウミ」なんですね、コレ。
 耳に指を突っ込む毎に最低2回は臭いつつ(クセッ、もう一回クセッ、って感じ)、あまりいじると悪化しそうなのでしばらく放置していたら、自然治癒致しました。

 ところが数日後、今度は反対の右耳からおかしな感触が…。自然治癒した左耳と同じ症状が出まして。「これはマズい」、さすがのオレも思いまして、耳鼻科に馳せ参じました。
 診断は外耳炎、正確には「外耳道炎」っていうんでしょうか?自分でも調べたところ、犬や猫がよくなる病気だそうで。そりゃ犬の耳と同じ臭いがするワケですわ。これが耳付近の髪の毛に付いちゃったりすると、もう臭い臭い。ホント、野良犬とかの臭いですよ。…でもちょっと嬉しかったりする自分がいたんですけどね。何ででしょう…?
 そんで薬を処方されたんですね。点耳薬っていうんですかね?横に寝転んで耳に液状の薬を注ぎ込むって感じの薬なんですけどね、やったんですけど、プールに入った後に耳から水が抜けない感じお分かりですよね?あれのひどい状態になっちゃって。きっと薬が詰まっちゃったんでしょうね…。
 ちなみにその耳鼻科、随分前に Crapper に書いた、あのレントゲンを2枚重ねて見てしまって、それを患者であるオレに指摘されてしまった、あのヤブ…イヤイヤ、そんな言い方はお医者様に対して失礼ですね…、あのヤブ医者です。
 何でわざわざそんなヤブ医者にかかったかっちゅーと、お盆でいつも行ってる耳鼻科さんがお休みだったんですよ。
 ここで教訓、「よそが休んでいる時に診察している医者には気をつけろ」、…何だか長井なんとかさんみたくなってしまいましたが、しかも微妙に古いですが、この教訓もウソです。思い出してみれば数年前の正月の2日目、痔の診察をしてくれたセンセイ、…彼は素敵だった。 

 話があらぬ方向に行ってしまいそうなので戻しますね。そんな感じで、右耳がふさがって完全に何も聴こえないような状態が数日続いたんですよ。
 皆さん、ホント、ご注意下さいね。耳が聴こえ辛いとヤバいですよ。大した支障はなさそうでしょ?でもね、考えてみて下さい。音が聴こえないんですよ。危ないですよー。特に車を運転する時なんか、非常に危ない。やめて下さいね。オレも死ぬかと思いました。それからね、平衡感覚が無くなるんですよ。簡単に言うと、フラフラしちゃうんです。車を運転するどころじゃないですよ。非常に危ないのでやめて下さいね。オレも死ぬかと思いました。
 それから音楽をやっている方、音が非常に聴こえ辛いので、プレイに非常に差し支えあります。ちょっとでもおかしいと思ったら放置せず、今すぐ信頼できる耳鼻科にかかって下さい。耳が命ですからね。
 オレもね、病院を変えて右耳が治ったと思ったら、Like a Virgin ツアー中に左耳が再発しまして。片方聴こえないまま数本ライブする羽目になってしまったんですよ。まぁオレくらいになれば…別に音が聴こえなくたって、体で「感じます」から大丈夫なんですが。どうせオレのコラムなんざ読んでるミュージシャンの皆さんは、そのレヴェルにはほど遠いん(以下略)…あ、今、横山ブッ飛ばしておきましたんで。

 そうそう、ツアー中の滋賀で耳鼻科さんに診て頂いたんですよ。先生、診るなり「あ、カビ生えてんねぇ」ですって。まぁまぁ、痔になったり、脳みそにお水チャプチャプだったり、今度はお耳にカビですか…。ホント、不器用な男っす、自分。
 とりあえず耳の中を洗浄してもらったんだけど、出てきた洗浄水の中に浮かんでたのは…、何と形容しますか、お食事中の方がおりましたら、しかもお吸い物なんかを召し上がっている方がおりましたら、非常に申し訳ありません。これを形容すると…「アサリ」か「小ぶりの生ガキ」ですね。「灰色、黒、それに何気なく赤と青」が混ざりあった、何ともグロテスクな物体が耳の中に潜伏していた模様でして、先生も「これじゃ聴こえないよ」と10回くらいは繰り返しておりました。洗浄前は「だから診てくれっつってんだよ」ぐらいの気持ちだったオレも、アサリが出てきて耳が聴こえ始めた途端、「そうっすね…」と素のリアクションをとるしかなかったのです。

 この日はカビの薬を塗ってもらって一件落着。ツアーが終わって東京へ帰ってからも、近所の良い耳鼻科さんを発見し、今でもまめに通っています。そこの受付のおばさんが、オレをクレイジー・ケン・バンドの横山剣さんと間違えていたっちゅー有りがちなエピソードもあり、…仲良くしています。

 しかし本当に外耳炎って治りづらいみたいなので、皆さんも呉々もご注意を。

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